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今起きつつある世界的な脱ドル化

タッカーカールソンによる「今起きつつある世界的な脱ドル化」についての分かりやすい解説です。

アメリカはこれまで世界基軸通貨であるドルをいくらでも発行できるという特権を濫用してきました。そのため多くの国(イラク、リビア、シリアなど)がドル支配から離脱しようとして、その度ごとに戦争を吹っかけられ、潰されてきたわけです。

それゆえ世界中の国々(特にBRICS、グローバルサウスの諸国)は段階的に米ドル依存を減らしてきましたが、昨年のウクライナ戦争以降、米国がswiftを切断して、ロシアのドル準備資産を没収したことにより、世界基軸通貨としての信任が決定的に失われ、脱ドル化が加速してきました。

(今となっては、そもそもウクライナ戦争の本質が「グローバルサウスの脱ドル化」であると言うことがよく分かります)

一番大きな事件は、サウジアラビアがBRICsに正式加盟を申請し、ペトロダラーシステムから離脱してしまったこと。これにより戦後、ドルを基軸通貨たらしめてきたシステムが崩壊しました。それ以降、グローバルサウスのみならずフランスまでもが天然ガスの決済を元で行い脱米化を宣言しました。

米国の今のインフレの本質はドルの刷りすぎと脱ドル化によるドル余りです。それゆえFRBは米金利の上昇と金融収縮(QT)に舵を切らざるを得なかったわけです。それが起因となって株価の下落や、米銀行の連鎖的な破綻が起きつつあります。顕在化していない破綻銀行は数千社に及ぶと言われています。日本も円安によって甚大な資産流出が続いており、米経済を支えているという構図になっています。

タッカーカールソンはこれから起こりうるハイパーインフレのリスクについて注意を呼びかけています。

日本への影響はどうでしょうか?当然、日本も無関係ではあり得ません。

グローバリズムの時代にはあらゆる面で国家間の相互依存が高く、日本は、最も大きな影響を受ける国の一つです。

また覇権喪失で追い込まれている米国が日本を利用した代理戦争によって、形勢逆転しようとしているようにも見えます(同時、核戦争の危機も高まっている)。日本における防衛費増、緊急事態条項、台湾有事や北朝鮮ミサイルなど、急速に戦争準備を推進しており、これは米圧力による日本のウクライナ化とも言えます。

これらの構図、つまり紛争→物流断絶→インフレ→経済停滞→金融破綻→戦争という流れはあまりにも定石的な戦争へのプロセスです。数日後に行われるG7では、この辺りの進展が話し合われるのではなないでしょうか?

ゆえに大切なのは国としての自立(独立)ですが、それがないことが今の日本の過酷な状況を生み出しています。それができないまでも地域としての自立分散化はとても重要になると思われます。今後、さらに極端な資本統合、日本の外資化は進行する可能性が高いです。ゆえに、特に生活の安全性という意味で、農業の自給自足率を高めること、経済やエネルギー、インターネットの自立分散化を高めること、が重要だと思います。

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