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「音楽航海日誌」荻原和也 著
いやぁ・・・すごいです
#ポップアフリカ700 に続く音楽紹介本で、それが話題になったあまり「アフリカ音楽ばかり聴いてる人」と思われてしまったのもあり、氏の独自の切り口で「自分を魅了してきた"世界の"音楽」をフルカラーページで紹介する、まさに音楽航海日誌。
「3歳の時に父が流したセリアクルース(キューバ〜サルサなシンガー)に天啓を受けたのが原体験」という早熟な話から始まり、まさに世界地図を見ながら音楽を読める。世界地図であるが故、欧米ものから和物も紹介されていて、意外なところでは俺も好きな
日本のR&BシンガーRIRI
シカゴハウスのmr.fingers~Larry Heard
R&BのToni Braxtonの近作
なども紹介されていて、親近感が湧く。なにせポップアフリカ700は95%が知らないものだったからね。いやこの2200枚の物量からするとこの本もそれくらい知らないものだらけかもしれない。
氏も記しているし、ポップアフリカ700の時も思ったけど、こうした本を記せるのは本業ライターじゃないからだろう。全くもってビジネスベースではない選盤っぷりは、本業ライターだと特に今は出来ないと思う。昔の #中村とうよう さんの頃は、ワールドミュージックと言う呼ばれ方の草創期でもあったからギリ可能だったけれどそれは今や遠い昔。
サブスク、つまり音楽がついに無料となってしまった今は、こうしたアルバム一枚一枚を探していく音楽の旅は絶滅危惧種。そんな中、こうして思い切って氏の人生まるまる「音楽航海日誌」としてまとめてくれたのはそれだけで素晴らしい功績だと思う。まださらっと流し読みしただけだけど、俺にとっての辞書のように、近くの本棚に、取り出しやすいように置いておこうと思う。
「自分のスケールが小さくなってるな」って時に手に取るといい本だと思う。世界にはどれだけ面白い音楽があるのか?を知ることで救われることもあるはずだから。
PS: ディスクユニオンで購入すると、氏がセレクトしたCDRが付いてくるよ。サブスクで聞けないのも多数なので、おすすめです。
https://diskunion.net/latin/ct/detail/1008386837
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