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すべてのものとダンスを踊って 共感のエコロジー

NHKの日曜美術館で紹介されていて、見たいと思っていた展覧会、金沢21世紀美術館で開催されている「すべてのものとダンスを踊って 共感のエコロジー」を見ました。大阪からサンダーバード、北陸新幹線(初めて乗りました)を乗り継いで金沢市に来ています。

現代社会には様々な課題があります。21世紀に入って20年経ちコロナ禍を経て不寛容や分断が強く感じられるようになり、地球温暖化問題などの環境をめぐる問題も顕在化しています。
この地球上のもの(人だけでなく)皆が手をつないでダンスを踊りながら共生していけるなら…そんな方法を見せてもらえるのではないかという期待を胸に、展示を見て歩きました。

オトボン・ンガンガ
Unearthed -Sunlight 2021

印象的だったのは上のオトボン・ンガンガの大型のタペストリー4点で、繊細な糸による表現が美しくて、また描き出される情景も素晴らしいと思いました。海を描いた3枚の連作も人間の作った人工物と海の関係が糸で描き出されており、複雑な気持ちになるような作品でした。

アドリアン・ビシャル・ロハス
The End of Imagination I 2022
The Theater of Disappearance 2017

工業ゴミなどによる造形物は生き物のようで、震災による天井の傷を覆い隠す聖母の大きな複製画は優しく、展示室を不思議な空気にしていました。

また、フォルマファンタズマによる森に関わる3本の映像作品も見ました。そこで出てきた「我々の生存は木の生存である」(《失われた森のアーカイブ》より)という言葉が印象に残りました。

ジャイダ・イズベル
A cura dos sapos,2017

鑑賞している人は若い人が多かった印象です。皆さん、すごく熱心に映像作品などをご覧になっていて、それにつられて私も時間をたっぷりかけて鑑賞しました。
私たち大人世代よりも、10代から20代の若い世代の方々のほうが環境問題や多様性に関心が高いように(普段から)見えていますし、そうした姿勢は見習わなければと感じました。

YANTOR
Village Traces 2021

こちらの美術館は建物が円形で、展示室は入り組んだ配置になっており、方向音痴の私には自分が今どこにいるのか把握しにくい作りで、全部を見て回るのが難しかったです。コレクション展も見ようと思っていたのに、ちょっと場所が分からなくなってしまって見ることができませんでした。

ヤン・ファーブル
雲を測る男 1999

21世紀美術館を出てから、金沢能楽美術館にも立ち寄りました。文化の森お出かけパスという、2日間で文化の森にある施設を見て歩けるパスを買っているので、明日もぶらぶら散策しながら見歩く予定です。

能面

金沢の市内は大雪の痕跡があるものの、今日は気温が高く雪が急速に解けていっているように見えます。舗装された道路は通常の靴でも十分歩けますし、雪の日に当たらなくて良かったです。

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綾小路
Thank you!