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苦渋……若松英輔さんの依頼を断る
若松英輔さんの詩が好きです。
愛とか死とか涙がどうとかやたらと目につく本や映画は基本的に嫌いです。が、最初に見つけたのが信頼するiTohen(大阪)だったし詩集がほしかったし装丁も美しかったので、パラパラとめくって読んでみるかなと購入したのがおおよそ1年前になるでしょうか。
それがまあ素晴らしいこと。
一滴一滴絞り出すようにつむがれる言葉の圧倒的な力。
〈消費されるための言葉〉が刹那的に垂れ流されまくるこのご時世にあって、こんな力を持つ言葉があるのか……と心震わせると共に、一編一編の詩から溢れ出す愛に涙せずにはいられなかったのでした。
若松英輔さんの詩集は「スウィング公共図書館」にも収蔵しております。ぜひ。
ところで昨晩信じられない、夢のようなメッセージを受け取りました。
なんと突然、若松英輔さんからの。
僕が書いた『まともがゆれる』に感動したとわざわざ伝えてくださり、尚且つお願いがあるというのです。
若松さんが関係している、ある学校に行けない子どもが僕に会いたがっていると。でも直接は会えないのでその子のためにテレビ出演をして話をしてくれないかと。
僕は当然鼻血が出そうなほど嬉しかったのですが、同時にマスメディアへの不安と恐怖、そしてこれ以上の仕事は受けないというルールを思い出しました。
第一足をケガしてしまって、まだスウィングに復帰することさえできていないのです。
もちろん悩みに悩みました。でも結局は自分を守ることを優先し、テレビに出る以外に何か方法はないのでしょうか? と投げかけつつ、基本的にはそのご依頼をお断りしてしまったのです。
本当にその判断でよかったのかどうか自信が持てず、何より若松さんや僕を頼ってくれた子どもに対して申し訳ない……という思いでいっぱいのままに目覚めるというバカ丸出しの夢を見ました。
すべて夢(メッセージから夢)だったわけですが感情だけは本物です。だから自分自身のくだした判断について何度も考えながらこの文章を書き、まだベッドでゴロゴロしています。
ああ、なんて悩ましい。
すごくお腹も空いたし。