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京都人力交通案内「アナタの行き先、教えます。」@復活と実験の銀閣寺編(第77回)

なぜか京都市営バスの路線系統を(ほぼ)丸暗記しているQ&XLのヘンタイ記憶を駆使し、観光客やお困りの方にベストな行き方、乗り継ぎをご案内する京都人力交通案内「アナタの行き先、教えます。」。去る9月26日(火)、我々一行は銀閣寺(正式名称:東山慈照寺)へと向かった。

しかし、いつだ? 前回は……。

★2023.06.09 Friday
第76回京都人力交通案内「アナタの行き先、教えます。」


ワオ―……前回の出動は5月22日、およそ4ヶ月前。そしてこの時が既に1年振りの出動で、しかも実際の案内はやらずにリサーチのみだったので、要するに要するに、我々の現場復帰は2022年5月23日以来、16ヶ月振りとなる。

★2022.06.01 Wednesday
京都人力交通案内「アナタの行き先、教えます。」@全然バス乗らねー嵐山編(第74回)


2012年6月に始動して以来、これまでも時々ブランクが生じることはあったが、コロナ禍も含めてこれほど長期間に及んだことはない。

我々がこの試みをはじめた11年前には、バス停に立って案内をしている人なんて他にいなかったと思う。

でも近年はドンドンドンドン他の案内人も増え、「一体どのバスに乗ったらいいんだろう?」と混乱する「迷い人」への案内の必要性も益々高まっているようだ。

ああ、「我々が元祖」って言いたい。言いたい言いたい言いたい。

でもこの気持ちは抑えよう。実はどうでもいいことだし、元祖論争はしばしばみっともないことになりがちだし、言いたい言いたい言いたいだけで多分「元祖」ではないからね!

ともかく前回のリサーチによって、我々が必要とされる場はまだまだありそうだと実感できた。

Q氏とXL氏のやる気も全く萎えていない。初期はしぶしぶだったような気がするんだけど、今では「やりたい」ってハッキリ言うんだもの。

でも、せっかく再開するんなら何か一味欲しいなあと考え思いついたのが「英語ペラペラの案内人がいたら、果たしてこの活動はスムーズになるのか? そうでもないのか?」という実験だ。

実際「迷い人」の大半は外国人であり、その多くは英語を話す。

これまで僕はカタコトにも満たない英語と案内用紙に「書くこと」によって、Q氏もXL氏も「ソウデース!」とか「ニーマルゴー!(=205系統)」とか完全な日本語を英語っぽく話すことによって全ての局面を乗り切ってきた。

それが面白かった。

さあカモン。英語ペラペラ、クリスティン。
彼女の参加によって何かが変わるのか、それとも何も変わらないのか?

京都市営バス「銀閣寺道」バス停。

ABCD、4つある「のりば」のうちJR京都駅や祇園方面へと向かうバスが発着するAのりばに陣取る。

9月も下旬だというのにクソ暑く、観光客もそれほど多いとは言えない。

サーッと人がいなくなったかと思えば、またいつの間にか10~15名ほどの列ができる。

そんな感じ。

Q氏とXL氏のバス力は相変わらずの特殊能力っぷりだったが、やはり長いブランクのせいか若干アイデアが出るまでに時間がかかる。

そして<3人がギュッと集まって知恵を絞る>という、この活動の最も大事なセオリーをXLがしばしば忘れ、僕とQ氏が2人きりで案内をし、XLはまるで「バス降車時のお足元の注意を促す専門の人」みたいになっていたのがおかしかった。

その役割、正直そこまでいらんし。

肝心の実験に関しては外国人観光客がそもそも少なく、クリスティンが流暢な英語を駆使して案内を試みたのは2組のみ。

うち1組(クリスティンの勝手な見立てではドイツ人)は「ノー39。チカヅカナイデネ、ナンカアヤシイカラ」といった感じで拒否されてしまったので実質1組。

この方たち(クリスティンの勝手な見立てではオランダ人)は僕たちの試み自体を面白がってくれたようで、最後は記念撮影まで求められた。

ペラペラの英語が役に立つのかどうか、この1組だけで判断するのは難しく、継続的な実験が必要だ。

でも感覚としては案内自体にはさほど必要ないが、「我々が何をやっているのか?」を分かりやすく説明するという意味ではとても有効だったんじゃないかと思う。

だって僕たち3人がだらしなくバス停に立っているのはやっぱり相変わらずアヤしいだろうし、その証拠にバスを待つ人の長い列と僕たちの間には一定の距離(歩道を挟んで2mほど)が開きがちだった。ソーシャルディスタンス!

来月はもっともっと観光客も増え、グッと涼しくなって案内もやりやすいに違いない(そう願う)。

次回、京都人力交通案内「アナタの行き先、教えます。」は来る10月23日(月)、京都のどこかに出没予定である。

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