絶対のお寿司
休日に我が子・そうたろうとXLとでよく遊ぶ。
3人でいると、XLのことを「おじいさん」とか「おとうさん」と呼ぶ人が多く、とっても興味深い。
「おじいさん」の場合は僕がXLの子どもで、そうたろうが孫ということになるのだろうか?
「おとうさん」の場合は僕もそうたろうも彼の息子でつまりは兄弟??
いずれにせよ、年の違った男3人を家族の役割で見ようとする目線には何かしら深いものがあるような気がする。が、いろいろと忙しいのでこれ以上深く考えるつもりはない。
ところで昨年9月に大腸ガンが発覚、そして10月に手術を行って以来、平日はかなりストイックな食生活を続けるXL。
もちろんハチャメチャだった食生活を見直し、ガンの再発を防止するためだ。
けれどそんな生活が心にもいいか? と言えばそうとも言えず、「健康的な食事ばかりしてると病気になる」を合言葉に、休日はフリー、つまりアホみたいに不健康に過ごすこと(過ごしてもいいこと)をルールにしている。
我慢ばかりで人は生きられない。
そんなわけで3人で外食に出かけることもしばしばなのだが、 息子も彼の病気のことはよく知っており、基本的に外食先の選択権はXLが握っている。
もちろん僕や息子がNOと言えないわけではない。
でも彼は一貫してお寿司ばかりを食べたがるため、外食イコール回転寿司が定着しているのが実状だ。
そう言えば18年前、出会った頃から彼は「お造り」が大好きで、あんまり毎日毎日食べてるようなので「すごいな」と思って調べてみると、お造りが刺身と同意であることをはじめて知った。
それまでの僕はその上品な響きからか、「お造り」とは「高級なお刺身」のことだと思い込んでいたのだ(愛媛県出身です)。
とにかく回転寿司一辺倒もどうなのかなと思い、先週の土曜日、やっぱりお寿司を食べたいと言う彼に一応尋ねてみた。
「お寿司以外だったら何が食べたい??」と。
するとXLはしばし宙を見つめ考え、僕のほうに向き直るとこう言った。
「お寿司」
お寿司以外に食べたいものがお寿司ならば、それは即ちお寿司ということなのだろう。
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