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京都人力交通案内「アナタの行き先、教えます。」@マンボウ四条河原町編

なぜか京都市バスの路線・系統を(ほぼ)丸暗記しているQ&XLのヘンタイ記憶を駆使し、観光客やお困りの方にベストな行き方、乗り継ぎをご案内する京都人力交通案内「アナタの行き先、教えます。」。

緊急事態宣言が解除されて間もない本日、本年2月以来4ヶ月振り、通算68回目を敢行した。

メンバーは木ノ戸、Q、XLの3バカトリオに加えて冤罪3部作などで知られる金聖雄監督、撮影の池田さんだ。

ちょっと前からお2人は時々スウィングに取材、撮影に来てくれるようになったのだが、今のところその映像の出どころは決まっていない。……決まっていない?? そう決まってもいないのに自腹を切って来てくれているのだ。

こんなのってやっぱり嬉しいし、男気を感じる(こんなんも言っちゃダメなの?)。

最近スウィングにはやたらと色々なカメラが入るが、みんな気にしていないわけではないんだろうけど、概ね普段と様子は変わらない。馴れるもんである。

ひっさしぶりに一緒に行けそうだった美馬君(スチール撮影)は直前に「風邪気味なので大事を取りたい」とキャンセルの連絡。

残念だったが(昨日の僕もそうだが)、こういうのいいなと思う。ドタキャンであっても体を大事にするということ。

これはコロナ禍で僕たちが学びつつあるとても大切なことなんじゃないだろうか。……というわけで今日のスチール撮影は急きょ金監督にお願いすることに!

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さてさて今回の出没地点は上田さんの導きによって清水寺に決定。

今朝、スウィング出勤前にユニフォーム(ポロシャツ)を着たままご近所の上田さん(お花の師匠)と話していると、その格好はな~に? 的なことを尋ねられたので喜んでこの活動について説明した。すると上田さんが「嵐山のほうは全然みたいだけど、東山(清水寺近辺)は人が多いみたい」と教えてくれたのである。

この情報を思い切り信じて「上田さんの言いなり」に車を走らせると、ぜんっぜんウソみたいに人がおらず、ガセネタだったか! と笑う。

いや、恐らく土日は人出が相当あるんだろうけど、マンボウを意識してか平日は(観光地の方が)自粛をしているのだろう。

この状況は嵐山であっても金閣寺であってもどこもかしこも変わらず、さんざん市内をグルグルした挙げ句、確実に人がたくさんいるに違いない繁華街・四条河原町へと向かった。

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しかしこのご時世にわざわざ人が多い場所を探して行くのってどうなんだろう?

でも絶対的に、人がいないと成り立たない仕事なんだからまあ仕方がない。

四条河原町にはABCDEFGH、つまり8ヶ所の京都市営バス「のりば」があってややこしいのだが、四条通沿いのD、Eのりばには他のボランティアの方(たぶん京都市公認)か市バス職員がおり、縄張りを荒らすことになるので近づかないのが鉄則。Cは人が少ないし、Bはほとんど京都駅行き専用のりばだから、必然的にそれ以外のAFGHのどこかにしようということになった。

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で、Gからはじめてみたんだけど、ニーズ全くなし! を早々に察し、最も多様な行き先がある「Aのりば」に迷わず移動した。

まあ、そこそこ人はいたがやはりマンボウの成果なのか、観光客はほぼほぼ、ほぼおらず、老若男女を問わず、地元・京都の人が河原町での買い物をしてお家に帰る、もしくは他の<知っているどこか>へ移動する、といった風情であった。

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なので迷い人にベストな行き方、乗り継ぎをご案内するという我々本来の仕事はナッシング。

到着するバスの系統や行き先をアナウンスしたり、バスの乗り降りが安全にできるように余計なお世話を焼いたり、多くの人がこの感心なナイスガイたちを訝しげにチラ見する中、話しかけやすそうな人と世間話をするのに終始した。

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ところで行き方を検索している可能性が高い、「スマホを触っている人」に声をかけるのがこの仕事の第一歩である。

「Aのりば」でいちばん最初に「どこに行くんですか?」と話しかけた若い女性が「立命館大学に行きたい」と言うので、続けざまにいろいろ話をしていると、文学部の学生であることが判明。えー! 後輩やーーん! 京都の人~?? え? 香川出身!? 同じ四国や~ん!! とひとり盛り上がっているうち、ほとんど鬱から回復していることを自覚した。39、もう二度と会うことのないであろう後輩。

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ところで前回に続き、ご機嫌に調子が良かったのがミスターQ。

かつてはこの仕事中にどんなトラブルを起こすんだろう?? と心配(ワクワク)していたのがウソみたいだ。

好調の要因はハッキリとしないが、コロナ禍の影響でほぼほぼ、ほぼ、ほボボボ、これまではなかった「日本人だけ」と話すこととなり、つまり言葉が思い切り通じるのでいい感じなのではないかと推測している。

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一方のXLが心配だ。

前回、「1年振りの初っ端の案内をミスって凹む」という予想外の事態に遭遇し、そのトラウマをまだ引きずっているように見える。

自信を取り戻すための案内が今日は1度もできなかったし、何というか、堂々とした親切な振る舞いが当たり前だった人が、バスからの降車をサポートするのにも妙な距離を置いたり、とにかくチマチマとしていて自信なさげなのだ。

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まあ、でも、これは決して大きな心配ではない。

それよりも従来は外国人観光客をメインの顧客(?)とし、ヘンタイ記憶をフルに発揮していたこの活動が、「別にワテらいなくてもいいんじゃね??」と思ってしまうくらいの、中途半端な活動になってしまっていることのほうが心配だ。

なんせ世界は変わってしまったのだ。

いつか元のように戻ってゆくのか、我々の在り方自体を考え直す必要があるのか。

いやいやこの試行錯誤をこそ前のめりに楽しみたい。

まずは来月、観光客もそれなりにいるであろう休日出動を試みてみようと思う。

あ、そやそや。

今日は案内はひとつもできなかったけど、我々を見かけて「あ、人力の人やー」と通りすがりに嬌声を上げていた人がいた。

嬉しかったので、すぐに2人に伝えた。

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