死は人生の忘年会みたいなもんだから
2023年12月8日金曜日、忘年会の日。
「あ」
ミサさんが朝っぱらからバス停の後ろにある、お蕎麦屋さんのメニューにうっとり見とれてるうちに忘れてしまったのは<バスに乗ること>だったようだ。
その集中力、仕事でもな! まあ今日、忘年会やしな!
「体温が36度5分なんですけど」
朝っぱらのスウィングに、心配そうに電話をかけてきたアート会長がうっかり忘れてしまったのは<一般的な微熱ライン>のようだ。
バリバリ平熱、健康やな! まあ今日、忘年会やしな!
いろいろあったよ、本当に。
いろいろいろいろ、いろいろいろいろ、忘れたいこと、忘れたくないこと。
でも、いつか「あの頃は大変やったなあ」と笑って振り返れるはずだ。
現に前の「あの頃は大変やったなあ」は(心はズキズキするけど)「よく乗り越えたなあ」みたいになってるし。
前の前の「あの頃は大変やったなあ」は(心はズキズキするけど)「ほんと若かったなあ」みたいになってるし。
だいたい人生に期待しすぎなのだ、最近の我々人類は。
とてもじゃないけど「生きてるだけで丸もうけ」なんて滅多なことでは思えない、悲しいかな、それが人生の本当ってもんだろう。
いろいろあるよ、本当に。
いろいろいろいろ、いろいろいろいろ、忘れたいこと、忘れたくないこと。
だからこそもっと良くなれ! なんて力まずに、目の前のリアルな世界にさざめく小さな出来事を喜んだり楽しんだり、その気持ちを目の前にいる大事な人たちに照れずに伝えたい。
人は皆、いつか必ず死ぬ。
死は人生の忘年会みたいなもんだから(そうなん?)、生きるってそんな綺麗なもんでもないんだから、濁りのない大切な気持ちは忘れてしまう前に、生きてる間に伝えないと。
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★バリバリ平熱、アート会長からの贈り物。
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