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忘れられない自己紹介「"八重桜"のヤジュウです」
電話ごしに名前の漢字を伝えるという経験を、誰しも一度は経験したことがあるだろう。
そんな時、なんと言えば、一発で伝わるかと考える。
この場合、万人にわかるような表現を使うことが大事だ。
一方で自己紹介する時は、どれだけ相手にインパクトを与えられるかがカギとなる。
先日、母校で授業をしていた時のこと。
「先生の授業楽しいから、今年も取ったんだぁ~」と嬉しいことを言ってくれる私のファンになったらしき生徒がいた。どうやら、隣に座っている友達と授業をとってくれているようなので、「仲良しなの?」と聞くと、その生徒はこう答えた。
「私、彼女のファンなの!大好きなの!」
なるほど。私のファンである解釈は間違っていたようだ。
そうして、その生徒は推しの理由に「名前」を挙げた。クイズ形式で名前を当てるように言われたのだが、全く想像もつかなかったので当人に答えを聞いてみたところ、被ファンのその生徒がこう言った。
「八重桜の八重(ヤジュウ)です」
なるほど。カッコいい名字だ。名字のカッコよさに惚れ、そしてその生徒の落ち着き具合にさらに惚れる。そんなところだろうか。
確かに「八重桜の八重」と言えば、シンプルな伝え方だ。これは、先で述べたように電話口などで使えるかもしれない。
もし、この「八重」という名字を自己紹介で相手にインパクトつけるとしたら何といえばよいだろうか。
「末広がりの八に、身重の重いで、八重です」
とか?
う~ん
難しい
あ、でも私は「八重桜の八重」で、しっかり覚えたんだ。そう思うと自己紹介にもうってつけな表現だったのか。
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