「普通」の立場に価値がある
最近、就活についてのアンケートがナビサイトから送られてくる。
アンケートに答えた見返りとして、 Amazon ギフト券がもらえるらしい。
アンケートに答えるのがめんどくさいし、個人情報を騙し取られる可能性もあると感じていたので見向きもしていなかったのだが、
就活生なら誰でも知ってるような大手のナビサイトからもこのアンケートが送られてくるので、信頼性はある程度あるのかなと感じ始めた。
(大手ナビサイトが詐欺に加担してるとなったら問題になるから)
興味を持って、よくよく見てみると、標準回答時間は15分で、1000円のAmazonギフト券がもらえるらしい。時給換算したら、1時間あたり4000円になる。
スーパーやコンビニのアルバイトではあり得ないほどの高給。
就活生なんてごまんといるはずなのに、そのただの平凡な就活生のアンケート回答に時給4000円出す価値があるということだ。
(もちろん、自分一人だけではなく、何百人何千人の回答が集まってデータとして価値が生まれるのだろうけど)
自分にとっては「普通の就活生」という立場からの意見だが、お金を出してまで必要とする人もいる。
自分が気づいてないだけで、他の人にとっては価値があるということがまだまだあるのかもしれない。
これが、今回のタイトル「『普通』の立場に価値がある」につながる。
「『普通』の立場に価値がある」という概念を本とともに紹介していきたい。
▶マーケット感覚を身につけよう
ちきりんさんの「マーケット感覚を身につけよう」に例が挙げられている。ちきりんさんは、日本有数のアクセスと読者数を誇る社会派ブログを運営されている方だ。
主婦向けの商品を製造する大メーカーは「普通の主婦」の感覚を理解するため、多大な手間とコストをかけて主婦感覚を調査してきました。その一方で「長く専業主婦しかやってないので、私には売れるスキルなんて何もない」と言う人がたくさんいたのです。
これを踏まえて、ちきりんさんはこう書いている。
「世の中で最も多いのは『普通の人』であり、一番大きな市場は『普通の人をターゲットにした市場』です。だから、自分が『普通であること』の価値を、過小評価する必要はまったくないのです」
つまり、「普通であること」に価値がないのではなく、「普通であること」に価値を見出せるかどうか、マーケット感覚を身につけているかどうかが価値を生み出すうえで重要なのである。
▶転職と副業のかけ算
また、motoさんの著書「転職と副業のかけ算」でも、「本業や過去経験をお金に換える」というテーマでこの話に触れている。
motoさんは転職と副業により年収240万円の地方ホームセンター店員から年収5000万円を稼ぐことを達成したサラリーマンである。
「お金を払ってでも知りたい有益な情報」を分解していくと、「自分と同じ悩みを持った人が、それをどのように解決し、結果どうなったのか」という「自分と同じ境遇の人の体験談」に価値を感じることが多いのです。
だから、サラリーマンという存在は
本業で様々な苦労をして多くの知見を持つ
+
同じような苦労に悩み、解決策を求めるサラリーマンは世の中に数多くいる
↓
サラリーマンの経験には多くの需要と供給が潜んでいる
ここでも、普通であることに価値が生じているのである。
▶僕の人生には事件が起きない
最後に、ハライチ岩井さんのエッセイを紹介したい。突然ここで芸人のエッセイ?と思われた方もいるかもしれない。
が、これも「普通」に価値を見出している例の一つで、「普通」を「お笑い」に昇華させている。
このエッセイは「何も起きない日常を面白く」をコンセプトに岩井さんの日常が描かれている。平凡な日常を視点を変えて見ることで、いくらでも面白くなるということを文章で証明してくれている。
私たちの何てことない日常も面白くなる可能性を秘めており、
面白いと感じられるかどうかは私たちの見方次第なのだ。
今置かれている自分の環境を見渡してみてください。
他の人にとっては、喉から手が出るほど、必要とされている知見やスキルを持っているかもしれません。
どういったことに価値があるのか?その感覚をつかむために、僕が紹介した本を読むことから始めてみてもいいのではないでしょうか。
motoさんの著書「転職と副業のかけ算」についてまとめたnoteはこちら
現在2021/8/5までKindle本半額セールを行われていますので、
この機会にぜひ!
ハライチ岩井さんのエッセイも紹介している「お笑い好きの僕が独断で選んだ芸人のエッセイ7選」という記事もぜひ!