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風のように水のように(副業のススメ)B

思考整理

「整えますね、」

相談屋奥野ツバメが人差し指をピンと立てる昔よく見ていたアニメちびまる子ちゃんに出てくるキャラクターの真似をしているようだ

(眼鏡かけたスバリ!が口癖の子供)

1サキさんは現在仕分け作業のアルバイトをしながら二胡奏者をやっている。

2二胡奏者の収入は少ない

3アルバイトは嫌ではないが、手首をひねったきっかけで辞めようと考えている

4コレと言って何か取り柄特技がある理由でない

5仕事に対し特にやりがいを求めている理由ではない。最低限の収入あれば良い

6人間関係がなんだか疲れる

こんな所かしらかしら?

「かしらかしら? えぇまぁそんな感じです」

大事な事なら2回言うのは分かるが語尾のかしら?を何故2回言うのだろう

やりたい事(仕事)が見つからない

生活をする為にお金(仕事)は必要なのだけど、コレと言ってやってみたい仕事が思いつかないのと人間関係がなんだか疲れる


「サキさん、更に具体的にまとめますね」

A
肉体労働以外の仕事で1日5時間程度月20日労働で15万以上稼ぎたい

B
人間関係に悩まない立場を確立したい

如何かしら?

「え、まぁそんな感じですね」

今度は「かしら」が1回だけになった

奥野ツバメは、話終わった途端、目の前に置いてあったクッキーを勢いよく食べて喉が詰まったらしく慌てて葡萄ジュースで流しこんでいる

「あのー大丈夫ですか?」

「ヘイ!ご相談承りました!☺」

今度は江戸っ子みたいな口調になっている

「じゃあ私について来てね、あ、クッキー食べないなら私にちょうだい!」

返事をする前に素早い動きで私のクッキーをさっさと口に頬張るりスタスタと喫茶店のレジまで行き

「とりあえず相談料はココのお会計で相殺しておきますゆえ、支払宜しく☺」

伝票をすすっと私の手元に持って来てニコニコしている

ブックオフ診断

 
駅前のブックオフに連れて来られた

「今から20分で20冊の好きな本をカゴに入れて下さい。セール中だから一冊だいたい100 円なので衝動買いをしましょう〜☺」

 「えっ私、本とかあまり読まないんですけど」

先ほどまでニコニコしていたツバメの表情がガラッと変わり怒りを露わにした

「サキさん、今貴女の悩んでいる事って周りの人のせいですか?」

「え?ごめんなさい、言っている意味がわからないんですけど、」

「被害者ヅラが気に入らねぇって言っております」


突風で新聞紙が飛ばされてきてバシッと顔に貼り付いた感覚だった。

私が悪いのかな?手首をひねったのも、いろんな事を断れなくて、人間関係とか嫌になってたり、人の目を気にして自分の言いたい事も言えないから駄目なのかな? 

「はっきり言うと、貴女の悩みはいつも他人が自分に対して気を使ってくれない事に不満を抱いているんでは?」


悔しいけど何も言い返す言葉が浮かばない

「サキさん、人間関係に対し疲れるのは戦いに出る装備が整っていないからです」

「戦い?」

「ドラクエで例えるならヒノキの棒と鍋のフタだけでダンジョンに入るような事です」

「ツバメさん、ごめんなさい私ドラクエやったことないからファイナルファンタジーで例えをお願出来ますか?」

「 ファイナル … … 」

ツバメがしばらく黙りこんでいる

「あ!ツバメさんごめんなさい、ファイナルファンタジー例えは別に必要じゃなくて、戦いに備える装備?でしたっけ?ソレとブックオフで本を買う事の意味がわからなくって」

「確かに、説明不足でしたね」

人間関係

世の中自分の思い通りに生きている人って、そんなにいないって思うんですょ、だけど夢を叶えたり、大金持ちの家に生まれ不自由なく暮らしてる人も貧乏な家庭で育ってたり不公平な世の中でも
不満を言わず慎ましく生きている人もいる

正義も悪も神様もそれぞれの価値観で決まり、自分の思い通りに生きている人は他人を尊重してたら叶わない、極端な言い方ですが、

食うか食われるか 

なんです。他人に期待してる暇があるなら自分の生き方を真剣に考え具体的な計画で


生き心地の良い環境を自分で作ること

が人間関係での悩みを解決します

「サキさんの潜在意識を掘り起こし興味(適正スキル)を探す為に本を20冊マンガでも良いのでカゴに入れて下さい」

「わかりました。」

奥野ツバメを根拠の説明を求めてしまった自分にすこし後悔してしまった。話が予想以上に長く全てが正論のように聞こえたのと、解決をススメるにあたり遠回りしたような気持ちになっている


最初に20冊選びそこから10冊に搾りこんで更に本当に買いたい物を選ぶように指示された

「風水、インテリアコーディネーター色の心理学コレ良いですねぇ」

「けっこう昔から私、出歩くのが好きじゃないからずーと部屋にいたんです」

「なるほど、」

「部屋の模様替えをする度に気分がよくなるって言うかぁーまぁ趣味って言えるほどじゃないけど好きなほうだと思います」

「サキさん、とりあえずこの本を1日一冊読んで感想文というか理解したことを私に解るように説明して下さい。」

「あ、はい」

ツバメの真剣な表情に気圧されて返事をしてしまった。夏休みの宿題みたいにめんどくさいけど、断れば、どんな責め方をされるかわからないので
とりあえず従うことにする



続くでしょうか?


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