筋ジストロフィー進行中のわたしが欲しかったサポートについて
進行中っていうとなんか前向きに物事が進んでいるみたいに見えてウケる笑。
ご存知の方はご存知と思いますがわたしは顔面肩甲上腕型筋ジストロフィーを持っています。母方一族はほとんどみんなが筋ジストロフィーで、お葬式があると全く同じ顔(親類だから似ているだけではなく、筋肉の落ち方で特徴的な顔貌になるのでみんなけっこうそっくりでした)の車椅子ライダーたちがわらわらと集合するというめっちゃ面白い感じになります。
顔面肩甲上腕型筋ジストロフィーっていうのは染色体の特定の場所の繰り返し配列が健常人より極端に少なく、(ふつうは二桁以上はあるけど、わたしは3つしかないらしいです)常染色体優性遺伝なので、患者さんの子供はほとんどの場合患者さんになるやつです。症状は筋肉がものすごいスピードで衰えていくこと。CKっていう筋肉が血液へ溶けている量みたいな数値を測ると、健常人の100倍くらいは溶けてるのがわかります。
筋ジストロフィーはいろんな型があって、一番多いのはデュシェンヌ型とかかな。筋ジストロフィーの有名人とかはけっこうデュシェンヌ型の人が多い気がします。型によって筋肉の落ち方や症状の進み方が違って、わたしの場合、顔面(チュウの口ができない・頬を膨らませられない・フエラムネが吹けない・口を閉じてものを食べられない・表情が変わりにくい)肩や腕(腕が上がらない・腕で体を支えられない・重いものを持ち上げられない・肩甲骨が異様に小さくてかなりのなで肩)に顕著に症状が出て、脚の動かしにくさ(右の大腿の筋肉がほとんどない・爪先だけあげることができない・ジャンプできない・片足で立てない・電車で立っていられない)が軽くあり、そのほかは生活する上で特に支障がないのでかなり軽いほうです。
進行していくと歩けなくなって車椅子生活になったり、呼吸するための筋肉が落ちて呼吸器をつけて過ごしたりすることが必要になってきます。
顔面肩甲上腕型は一般的に予後がいいと言われていて、親類でも80代くらいまで生きてる人がいたりもするのですが、重い人は重くて、母は43歳の時に呼吸に関する筋肉がやられて亡くなりました。人によるみたいです。
母はわたしが生まれてすぐはびっこをひいて歩いていましたが、わたしが物心ついたあたりから、車椅子で過ごしていました。高校に入るあたりで寝たきりになって、けっこう大変な病気だなあと思っていた次第です。
まあでも見た目健康に見えるのに実際できないことが多いということもなかなかにつらいものです。
電車で立ってられないのでどうしても何かにつかまっていなきゃいけないのですが、高い吊り革は手が届かないため出入口付近とかにあるポールにつかまるしかなくなってきます。ポールに寄りかかっている乗客がいるとポールにつかまれず、混んでると座れる席もなく、わたしはそういう時自分の足と、見た目だけ健康的な体を恨みます。
わたしが、パッと見ただけでわかる障害ならよけてくれたかもしれない。
軽症すぎて、今の段階では医師も何にもすることがない笑。
軽症すぎて障害者手帳ももらえません。医療費も半年に一回200円程度しかかからないので都の制度も使えません。
ヘルプマークをつけるほどでもないわたしのようなプチ障害者は、助けを求めてはいけないんでしょうか。
どうやったら、いやみにもならず、かわいそうすぎず、適切に、自分の困りごとを、多くの人に伝えることができるんでしょうか……。
ーーーーー
どんどん細かい筋肉が動かしにくくなってきてピンチを感じ、プロテインとBCAAを物凄い量飲みながら、リハビリをしたいと思いました。
リハビリ以上筋トレ未満のことがしたいと。
ジムに通って病気のことを話したらトレーナーの人たちはわたしを怯えた目で見て、病院に行くように、医師に相談するように言いました。
医者からは筋トレOKもらってるんだってば。
だから来てるんだってば。
でも負荷の高い筋トレで体に鈍い痛みが残ると、わたしはたちまち不安になります。
結局ジムはやめてしまいました。
病院はもっと重症の人じゃないと/通院頻繁に必要な人じゃないとリハビリに通所できないと言われてしまいました。
保健師さんからは訪問リハビリを受けたらと言われましたが、仕事の合間で訪問を受ける時間を作り続けるのは難しいです。
医師からはあなたにはそういうのは必要ないと言われてしまいました。
わたしみたいな人がリハビリができる場所は、しばらく見つけることができませんでした。
でもコロナの状況下で、宅トレ系YouTuberの動画をたくさん見ました。
ピンポイントな部位のストレッチや、この動きはここの筋肉に関連しているという解説が豊富で、ちょっとぐぐったり本見ただけではなかなか得られない情報がそこら中に転がっていました。
ほんとうにたすかりました。
最近流行っているダイエットは
①筋力を落とさずに運動して消費カロリーを上げる
②筋力が落ちないようにタンパク質の吸収効率を上げられるような食事を取る
③筋肉を有効に使い代謝を上げるために筋肉をほぐし、トレーニングする
というところに特化しているため、筋ジストロフィーのわたしにもぴったりだったのです。
患者会にも参加していない(勇気がない)わたしは、ネットで同年代で同じくらいの進行度合いの患者さんはいないかなあ、体験とか書いてないかなあ、って探しては見つからずにしょんぼりしていました。いま、同じようなしょんぼりしている人がわたしの記事を読んでくれたらいいなとおもいながら書いています。
明日は、ちょうどよかったトレーニングをいくつか載せていこうと思います。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?