新卒採用に頼るのは時代遅れ?中途採用のメリットと必要性
毎年この時期になるとにぎわう新卒求人の増減率。10人程度まとめて採用を予定しているのであれば、コスト面で新卒採用以外選択肢が無いように感じる。バランス感覚調整の為、中途採用と比較しながらの論点整理。
新卒採用とは何か?
新卒採用とは、学校を卒業したばかりの人材を一括して採用することです。日本では長年、企業の人材確保や教育の方法として定着してきましたが、近年ではその限界や問題点が指摘されています。
新卒採用の問題点
新卒採用には以下のような問題点があります。
専門能力が育ちにくい:新卒採用では、企業文化や業務内容に合わせて一から教育する必要がありますが、それには時間やコストがかかります。また、教育内容も汎用的であることが多く、専門性や個性を発揮できる環境ではありません。
一人一人の成果が測れない:新卒採用では、同じ年代や学歴で入社した人材を同じように扱うことが多く、個々の適性や能力に応じた評価や報酬が行われません。これはモチベーションや生産性を低下させるだけでなく、不公平感や不満を生む可能性もあります。
人材の流動性がない:新卒採用では、企業への忠誠度や長期的なキャリア形成を重視する傾向があります。しかし、これは個々の希望や適正に沿ったキャリアチェンジを妨げることにもなります。また、企業間で人材交流が少ないため、イノベーションや競争力の向上にも影響します。
中途採用と比較してみる
中途採用とは、就業経験のある人材を採用することです。中途採用には以下のようなメリットがあります。
即戦力となる人材を確保できる:中途採用では、既に実務経験やスキルを持った人材を採用することができます。これは教育期間やコストを削減するだけでなく、即座に業務遂行能力や付加価値を発揮できるメリットがあります。
個々の成果に応じた評価・報酬が可能:中途採用では、応募者の過去の実績や能力に基づいて選考・入社時期・給与水準などを決めることができます。これは個々のモチベーションや生産性を高めるだけでなく、公平感や満足度も向上させることが期待できます。
人材の流動性や多様性が高まる:中途採用では、異なる業界や企業から人材を採用することができます。これは新たな視点や知識・経験を持ち込むことになり、イノベーションや競争力の向上に寄与します。また、個々の希望や適正に沿ったキャリアチェンジも可能になります。
結論:新卒でも中途でも変わらないこと
新卒採用も中途採用も、それぞれにメリット・デメリットがあります。しかし、どちらの採用方法でも重要なことは、応募者の基本的人権を尊重し、適性・能力に基づいて公正な選考を行うことです 。また、入社後も個々の成長やキャリア形成を支援し、働きがいや働きやすさを提供することです。企業が新卒採用を中心に据えるのは非合理的だと思いますが、新卒採用を否定するつもりもありません。むしろ、新卒採用と中途採用をバランスよく行い、多様な人材を活かすことが求められているのではないでしょうか。
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