弁理士の生業は屁理屈…(違)
弁理士の屁理屈は真っ当な屁理屈?!
弁理士の必殺技。それが屁理屈。
特許庁の審査結果に対する反論で日頃、鍛錬しているから。
拒絶理由通知をつぶさに観察し、審査官の論理の破綻を見つけ出し、そのほころびを最大限押し広げ、そこに自分の反論をぶっこみ、審査官を黙らせ、拒絶理由を引っ込めさせる。
この反論を人は「屁理屈」という(笑)
でもこの屁理屈。冷静な分析力、論理的な思考力、それを表現する文章力に基づくもの。これらは弁理士の得意とするところだ。そして、弁理士は言葉を交わす殴り合いにも慣れている。
感情的に文句を言ってるクレーマーと一緒にしてもらっては困る。あくまで冷静に、感情を排して論理的に、主観に頼らず客観的に。一応、法律家の端くれだから。しごく真っ当な屁理屈をこねているんだ。
弁理士というと、特許や商標の手続きをやってくれる人というイメージが強い。でも、分析・企画立案・文章作成なんかも結構、やります。だから、特許や商標のことばかりじゃなくて、新規事業の相談などもしてみるといいですよ。きっと腹落ちするアドバイスをしてくれると思います。
ケーススタディ:得意の屁理屈で反論してみる
先日、”ChatGPTなどの生成系AIに文章作成をさせるのは「アリ」か「ナシ」か?”という投稿をした。
この投稿に対し、SNSで以下のコメントをいただいた。
このコメントに反論してみよう。得意の屁理屈を使って(笑)
仮説
AIに文章を書かせるにはプロンプト(指示文)を入力する必要がある。
この人は、「文章を書くためにまた別の文章(プロンプト)を作るのは無駄じゃないか」、「プロンプトではなく、目的とする文章を直接書いてしまった方が速いんじゃないか」と言いたいんだろうね。
反論の方針
このコメントは、「1つの文章を書くには1つのプロンプトが必要」という思い込みがあるように見える。
だから、「プロンプトを1つ作れば、たくさんの文章を量産することができる」ことを指摘して、相手の前提条件自体を潰してしまおう。
反論の例
あなたがいつも書いてる、お役所に提出する許認可の書類、それを書いてくれるプロンプトを1つ考えればいいんですよ。そうすれば、1つのプロンプトで似たような書類を量産することができます。文書作成がかなり効率化されますよ。
だから、「文章を書くためにプロンプトを作るのは無駄じゃない」し、「目的とする文章を直接書くよりもプロンプトを1つ書いてしまった方が速い」んです。
とかね。
お互いの常識や前提条件のズレをなくせば水掛け論は減らせる
議論がかみ合わず、水掛け論になることがある。あれはお互いの常識や前提条件がズレているのが原因。肝心の前提がズレているから、最終的な結論もズレてしまう。
そういう場合は、相手の前提条件に認識違いがあることを指摘する。そして、自分の前提条件の方が妥当性があることを主張する。そうすれば結論もひっくり返るはずです。
まぁ、一方の意見が絶対的に正しくて、他方の意見が100%間違ってる。そんなことはまずありません。どっちにも言い分はある。それなのに、ゴリ押しで自分の意見を通してしまうと、後々、相手とも気まずくなる。JVやコラボもうまくいかなくなってしまう。
だから、反論をするにしても理屈の通った反論をした方がいい。屁理屈も理屈のうち、ですよ!