"演劇"が社会で生きてゆく上で、役に立つ!
こんにちは。
大阪府枚方市で、未経験の方にも気軽に演劇を体験してもらう機会を作っている、演劇をデザインする人 アサカワミトです。
『スウィトリト-Sweet Little-』という屋号で、一般参加型の演劇体験ワークショップを開催しています。
ボクの経歴はいずれお話をさせていただくとして、今日は、、、
「演劇だって社会の役に立つ」…いや「演劇こそ、これからの私たちを(簡単に)豊かに出来るツールなんだ」というお話をしたいと思います。
触れる機会のない「演劇」というコンテンツ
演劇っていうと、マニアックな趣味だとか、わかる人にしか分からないものだとか、そう思われるかもしれません。
たしかに演劇は、よほどの機会や興味を持たない限りなかなか触れることのない、ハードルの高いコンテンツだとボクも思っています。
アマチュア作品でも鑑賞料は映画のチケット代を超えることが多いですし、そもそもやってる場所が知られておらず、どんな劇団がいて、どんな作品があるのかもわからないというのが現状です。
皆さんが目にするような雑誌やネットでは演劇というジャンルはほぼ宣伝されていませんし、テレビ放送も皆無。
仮に有名な俳優が出演する舞台があって、生で観れるといっても「高い」「知らない」「気づかない」じゃあ、演劇はいつまで経っても広まることはありません。
みなさんが普通に生活をしている中に、演劇というのは目にする機会がほとんどないのです。
演劇が伝わらないのは、やる機会がないから。
演劇がどうして観られないのか? 広まらないのか?
それを考え出すとキリがないのでここでは考察を控えますが、あえてひとことここで云うとすれば、それはーー
みんなやったことがないからです。
例えばアプリゲーム。
プレイしようと思えばいつでもどこでも無料でダウンロードしてプレイ出来ます。
1回プレイするとその面白さを知り、気づけばどんどん深みにハマって遊んでしまいます。
アプリゲームがちょっと遠い例えと云うなら、「スポーツ」でも話は置き換えられます。
「スポーツ」は体育という授業として、教育の中に組み込まれています。そのおかげで、メジャーなスポーツ(野球、サッカー、バスケなど…)であれば1度はプレイする機会があります。
大きな公園に行けばコートがあり、球技を楽しむ環境は身近に用意されています。つまりハマるルートが用意されているのです。
じゃあ演劇はといえば、、、
・いや演劇部あるじゃん。
・演劇だって学校で1度はやるじゃないか。
そう思われるかもしれません。
たしかに義務教育の中で1度や2度は演劇に触れる機会はあるでしょう。
しかし、その機会はあまりにもわずかですし、それが"馴染む"というまでには至りません。
というのも日本では海外と違って、演劇が授業に組み込まれていないため、適切な指導者がおらず、"なんとかカタチになったもの"でしか体験することができないのです。
それはボクからみれば、オフサイドを知らずにサッカーをしたり、ドリブルせずにバスケをしているようなものなのです。
観る演劇から、演(や)る演劇へ。
正直、ボクは演劇よりも映画の方を好んで観ます。
おいおい、それって演劇好きなの?
と思われるかもしれませんが、はっきり言います。
ボクは演劇が好きです。
ただしボクにとって「演劇」は、観る娯楽ではありません。
もちろん観劇によって心を動かされる体験はあります。
でもボク個人は、演(や)る方が好きなのです。
ボクにとって演劇とは、、、
自分で「伝える」。それが相手に「伝わる」。
という面白さを味わうことです。
自分が放った言葉がちゃんと相手に伝わると、リアクションをしてくれます。伝わることで相手が反応してくれるというのは、自分が確かに存在している実感なのです。
それは、人にとって一番シンプルな自己肯定感です。
ここにいるということ。自分は生きているということ。
今この瞬間に存在しているということ――。
それは、とても自分に安心感を与えてくれるのです。
人は、自分がここ居るのに、
居ないように扱われることが一番悲しいのだとボクは思います。
ボクはこれまで、演劇の最もシンプルなところをワークショップとしてやってきたことで、人として一番カンタンに得られる充実感を体験してもらいました。
あなたがいるから、私がいる。
演技体験は、そんな当たり前なことを思い出させてくれます。
あなたがいて、私を感じられることによって、生きることのシンプルな楽しさを味わう。
だからボクにとって演劇は、観ることよりも、演(や)る方が大事なのです。
自分を伝えられない人たちへ。
コロナによる自粛生活は、精神的にも私たちを大きく分断しました。
・他人と雑談する機会がなくなった。
・先輩後輩との出会いと別れを経験することが出来なかった。
・引き継がれるはずのことが、引き継がれなかった。
コロナによる自粛生活は今も私たちにじわじわと影響を与えており、それは"のびのびと生きること"を奪い続けています。
のびのびと生きることは、生きる充実感を与えてくれます。
ボクは、みなさんに演劇を演(や)ってもらうことで、人の根底にある生きることの楽しさを知ってもらえたらと、切に願っています。
そしてそれが、、、
社会のためになれば、これ以上嬉しいことはありません。
いっしょに、演劇をやってみましょう。
スウィトリト 浅川水音
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