16. 感謝すれば片付いていく?
疎遠な方から、急に身に覚えのない件に関して、感謝のメール(ライン)が事あるごとに届いて、びっくりしたことがありますが、
どうやら、「感謝をたくさん伝えていれば良いことが起こる」という教え?をどこかで見聞きしたらしく、実行しているそうでした。
感謝を伝えることは誰にでもできるから、何百回でも何万回でも言えば、叶うんだそうです。
…
もちろん片付けのサポートを終えて、
その後日談として、快適さを実感され、
「改めて、感謝を伝えたい。
ありがとうございました」
という場合でしたら、嬉しい気持ちでありがたく受け取れるのですが、
「何か良い事がおこる」を期待した上での、
「感謝」は、すでに感謝ではないので、
どう返信したら良いか困る、
なぜ送信相手が私??と理解が難しいことがあります。
何かいい事。
つまり、家がきれいになるために、誰かに形式的に「感謝」を伝えても、
もちろん、家は片付きません…
どんな暮らしがしたいですか?
でも書きましたが、
という方程式は崩した方がいいですが、
と変換されてしまっている場合は要注意です。
つまり、
危険信号だと思ってください。
片付けの2ステップ目(※)に必要なのは、
感謝ではなく、ゴミ袋と地域のゴミ出しルールブックです。
※1ステップ目は「 1. どんな暮らしがしたいですか? 」をご参照ください
ゴミ出し日が近ければ、玄関近くに出入り口を塞がない程度に、ゴミを置くスペースを確保します。
このとき、玄関ドアがどちらに開くか、
つまり、押して入るのか、引いて入るのかを、必ず確認します。
玄関近くに部屋がある場合は、部屋のドアの開け閉め、
動線も確保します。
これ以上ごみ袋を積み上げると、ドアを開けた時に崩れてしまう、という高さのリミットもなんとなく想定しておきます。
ゴミ出しに、一度に大量のゴミを出しても持っていってもらえない(回収してもらえない)、またはマンションだと管理人さんに怒られる、管理組合が厳しい(うるさい)など、事前に確認しておいた方が良いこともあります。
その場で管理人さんに聞いて、大丈夫よ!と太鼓判を押してくれることも、もちろんあります^^
不燃ゴミなどは回収の頻度が低いので、
別の場所、例えばベランダや部屋の隅にスペースを確保します。
そして、片付けの中心となるよう、
を一箇所に、まとめて配置します。
個人的に、片付けステーションと呼びます。
ごみ袋は、45Lを30枚あれば安心かと思います。
不燃ゴミは食器など重いので、20Lなど小さめがおすすめです。
70Lもたくさん入って良いですが、洋服も書類も意外と重いので、確かに、一枚あたりの単価は45Lより安く、コスパが良さそうに思えますが、
ごみ袋に入れられるけど重くて一人で運べない…
そもそも一人で持ち上げられない…
重くてゴミ袋が破れる事態に陥る可能性が高いため、
あまりおすすめしません。
(サンタクロース状態ですね!ってお客様と笑い合ったことがあります)
軽くて大きさのある物、かさばるものには適していますので、
捨てたいものに発泡スチロールなどがたくさんあるかどうかは、あらかじめ想定しておく必要があります。
※布団類は粗大ゴミの対象になる地域が多いと思いますので、要確認です。
ゴミ袋がいっぱいになったら、確保したゴミ置き場スペースに移動し、
新しいゴミ袋をステーションから取り出し、片付け再開です。
迷ったもの、誰かにあげるもの、売るものはそれぞれ紙袋に入れて、
「迷う」「あげるもの」「売るもの」とマジックで書いておきます
受け取ってもらえるということが確定している、お下がりなどの「あげるもの」の場合は、あげる方法を確認します。
1〜5着くらいなら、きれいな袋に入れて、包んでおきます。
洗濯して渡したいなら、洗濯機に入れて、なんなら、その場で回してもらいます。ちょうど良い袋は、もちろんスタンバイさせておいてもらいます。
遠方に住んでいる方に渡す場合は、その場でダンボールを組んで、どんどん詰め込んでいきます。いっぱいになったら、その場で梱包して、配送ができるようにします。
近いうちに会う予定があり、車で移動することになっているならば、
その場で車に積んでもらいます。
割れ物・壊れものは紙袋に入れて、ワレモノ注意と書いて長期ゴミ置き場スペースへ移動。
中身が何かもう記憶にない箱は、箱を潰して紐で括って資源ごみ。
中身の判断はお任せします。
片付け中に埃やカビと遭遇することは当然なので、
その都度、掃除用具で部屋(床と壁と家具)ときれいにします。
捨てるものは、きれいにする必要がないので、
埃とカビ付きのままポイっとします。
モノに触れていると、手の水分をもっていかれるので、
どうしても手が荒れやすく、肌が弱い方は切れてしまうこともあります。
そのため、ハンドクリームを塗って、
軍手や綿手袋で手を守りながらの作業がおすすめです。
乾燥しないように、内側からも潤うように水分を補給することも大切です。
ゴミ袋を置くスペースがいっぱいになったら、
その日の作業はひとまず終了です。
あんまりゴミ袋が多いと、
可燃ごみの日にゴミ捨て場と家を何往復もしなければならない…
なんてことは避けたいのと、
ゴミを出すと、身体に変化が起こるため、
その変化が大きすぎないところで、ストップさせるためでもあります。
ですが、この作業だけでも、すごくスッキリするんですね。
そして、みなさん異口同音におっしゃいます。
「なんか、家の雰囲気が変わったかも…!」
お客様の顔つきも、良い感じになります^^
下心ありありの「ありがとう」を伝えられるより、
お客様の変化を感じられて、
家も喜んでいるようで、
とても嬉しい瞬間です。
※家のサイズ、物のボリュームにもよりますが、
2名体制(私とお客様)で、1日作業(約10時から17時)の目安です。
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