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原人wifeライフに至るまで [3](私は独り立ち出来るのか?)

話が前後するが、新居地探しの旅に出て3日目。

軽バン・キャンピングカーで一睡も出来ずに、この先の事を悶々と考えた。

私は知り合いも多い地元で住む場所を探したらどうだろうか?と相方に提案したが、相方は新しい土地で再々出発をしたいとの事だったのでこの旅に至った。

道中あちこち町を見て回りながら、すっかり寒さに弱くなった私がこれから住む事になるかも知れない候補地が道内で最も厳しい寒さになる事や新たな土地で人間関係を一から築き上げなければいけない事に、すっかり怖気ついてしまったのだ。

結果、私は地元に戻って生きていく事を決断した。

朝、次の場所へ移動する前にその事を相方に伝えた。

この旅を私が楽しんでいないのを相方は感じ取っていたから、私が何を言い出すかは想像できていたらしい。

相方は意気消沈した。

私は一緒には行けないけど、相方は相方の夢を追い求めてくれたら良いと思った。

自分は一人で生きて行くと心が決まり悶々としていた気持ちが晴れ渡ったので、相方を鼓舞した。

一睡も出来なかったのに、目が爛々としている私とは対照的に相方の目は虚になっていった。

相方はこの構想の中から私が居なくなったら何の面白みもやる意味も無い・・・と。

半年近くかけて練ってきた構想だと知っているから、できる事なら一緒にやりたいという気持ちもあったが、それには私の我慢が必要になってくる。

この歳になって、我慢してまで新しい冒険はしたく無い。

それならば、それぞれの道を歩むしか無いんじゃないか? 

その後、車中では殆ど会話がなされず相方の深い溜息だけが聞こえてきた。

実家に送り届けられ、私の荷物と我々の愛犬を降ろし、相方はすぐに旅立って行ってしまった。

最後に私を見た目は、まるで赤の他人を見る様な目だった・・・

自分で決めた事なのに一人置いてけぼりを食らったような、やけに心の風通しがよすぎて、自分の決断が正しかったのか早くも分からなくなった。

一人で生きて行くって、こう言う事なの?

自分で決めた事だから、やって行くしかない、頑張れ自分!と自分に喝を入れた。

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