雪国に生きる
12月に入っても雪が降っては溶け降っては溶けを繰り返し、
「なんと過ごしやすい冬かしら」と又もや気が緩みかかっているところに、寒波がやって来た。
丁度寒波が来る前日に原人は、オンボロ車で6時間かけて友人のお手伝いに出掛けて行った。
ここに越して来て、初めての一人お留守番。
2日目、3日目と無難に過ごしたが原人が帰って来る4日目は日本海沿いは凄まじい暴風雪となり、帰って来るのも危うい状況になる。
私の仕事終りが夕方6時過ぎで、預かってもらっていたリランを引き取り、急いで家へ向かう。
真っ暗でフロントガラスに打ち付けて来る雪でさらに視界が悪い。
町から約25キロの道のり、もう既に軽自動車では限界に近い積雪と吹き溜まった雪を波乗りのように何度も超えて行く。
止まったら最後、止まったら最後とスピードが落ちて行く車の中で、少しでも勢いをつける為に身体を揺する。
途中数キロにわったって民家が無いから、本当に止まったら最後なのだ。
あともう少しで我が家に着くと注意深く家への取り付け道路を探していたが、気が付いたら通り過ぎていた。
我が家に続く取り付け道路の入り口が、吹き溜まりと除雪車が飛ばして行った雪で消えていた・・・
家まで戻らないとスコップは無い、取って来たとしても吹雪の中この量を除雪する体力は残っていない。
あ~、これが北国! なんてワイルドなんだ!
友人宅が隣で良かった。
今晩は彼らの家に泊まらせて貰おう。