【旅行#2】仏ニース美術館・教会巡り
近頃のルンドは16時よりも早く日が沈むようになって、長い冬の訪れを感じています。曇りの日も多いので、晴れた日はとっても嬉しくなります。今回記事を書くにあたって、ニースの写真を見返していたら青空の写真が多くて、太陽が一層恋しくなりました。
さて、9月15日から18日までフランス・ニースに行っておりました。今回は夏のニースで美術館巡りとラグビーW杯のイングランド戦を観戦してきたので、それらについてシェアしていきたいと思います!
9月15日
まずLund C駅からCPH Airport Kastrup駅に向かいます。電車で大体40分、Single Ticketで165SEK(1SEK=13円換算で2145円)でした。この区間の電車はよくキャンセルになったり遅延するのでドキドキでしたが、数分の遅れだけで無事に空港に到着しました。
今回は、Norwegianというノルウェーの格安航空を利用しました。3週間前に予約したのでかなり高かったんですが、往路復路ともに昼に着くフライトがよかったので少し高くついたようです。今回はコペンハーゲンからニースまで、つまりEU圏内のフライトになるので、出国検査がなく、かなり驚きました。日本で国内線に乗る時のような感覚です。荷物も機内持ち込みのスーツケースとお気に入りのメッセンジャーバックだけなので、わざわざカウンターに寄ってチェックインする必要もなく、スムーズに搭乗口まで辿り着くことができました。
コペンハーゲン10:30発、ニース12:50着のフライトで遅延もなく、なんなら5分ほど早い12:45にコート・ダジュール空港に到着しました。手荷物の受け取りや入国検査もないので、ぬるっとゲートを抜けて外へと出ました。ここまでなんと15分。楽ちんすぎます。
さてここからは市内へと移動します。空港からニースの中心地へはトラムの2番線(青いやつ)を使って行きます。券売機でチケットを購入するとカードが出てきます。これがまた可愛いんですよ。私のは水色でしたが、赤やオレンジのカードもあるみたいです。iPhoneユーザーはアプリだけではオンラインでチケットを買えない仕様なので、まずはカードを手に入れるとその後が楽だと思います。トラムに乗った後でSuicaと同じ要領で車内の機械にピッとタッチします。一回券、一日券など色々種類があるのでスケジュールに合わせて選ぶと良いと思います。
Villa Masséna, musée d'art et d'histoire(マセナ美術館)
ニースに来て一番最初に訪れたのはマセナ美術館です。ホテルから歩いて行ける距離にあったので来てみました。受付のマダムに入場料がいくらか英語で訊いたらフランス語で何かをまくしたてられて、めちゃくちゃビビりました。あんまりよく分からなかったんですが、多分学生かどうかを訊かれていたようです。こちらも負けじと英語を貫き通したら、なぜか入場料が無料になって、結果オーライでした。
一階は豪華絢爛な内装の空間が広がっています。英語とフランス語で美術館を紹介するビデオが流れていますが、それ以外で英語表記は一切ないので注意が必要です。マジで一切ないです。受付のマダムや警備員さんですら、オールフランス語です。ここでだいぶHPを削られたんですが、綺麗なものを見ているとどうでもよくなってくるので、まあよしとしましょう。
二階はニースの街並みや肖像画などが展示されています。説明文は全てフランス語だったので、Google翻訳に大変お世話になりました。
三階は特別展Voir en peinture la Riviera Emmanuel Costa 1833-1921が行われていました。エマニュエル・コスタという画家がニースを含むリヴィエラ地域を繊細な筆致で描いた水彩画およそ100点が公開されていて、とても貴重な展示だったと思います。水彩画を美術館で見る機会が個人的にはあまりなかったのでとても新鮮でした。
本当は画集が欲しかったんですが、どこにも売ってなくて泣く泣く諦めました。留学を終える前にどこかで見つけることが出来たら是非とも買いたいです。すごく好きな絵でした。
Place Masséna(マセナ広場)
続いてマセナ広場にやって来ました。すぐ近くをトラムの1番線が走っていて、優雅な街並みと近代的なトラムが合わさった不思議な空間でした。
本当はこの時一緒にアルベール一世公園という場所にも行きたかったんですが、ラグビーW杯のためにRugby Villageが設置されており、入ることが出来ませんでした。残念。
9月16日
前日、せっかく一眼レフを持ってきたのに肝心のSDカードを挿し忘れていたことに気が付き、慌てて買いに行くところから始めました。海外の電気屋さん初入店です。無事SDカードを手に入れて意気揚々と観光開始です。
Basilique Notre-Dame de l’Assomption(ニース ノートルダム寺院)
電気屋さんの近くにあったカッコいい教会です。目の前をトラムが走っているので、時折トラムの音が聞こえて不思議な気分になりました。
SDカードを手に入れたのが嬉しくて、全部のステンドグラスの写真を撮りました。どれも細かい色の違いや造形が美しかったです。晴れていたこともあって、淡い光が綺麗に差し込んでいてより幻想的に感じられてとてもよかったです。
Musée d'Art Moderne et d'Art Contemporain(近代現代美術館)
続いてトラムの1番線に乗って、近代現代美術館にやってきました。学生無料とのことでありがたい限りでした。
まず、驚いたのはその形です。美術館の中央は道路が通っていて、その上に美術館の建物があります。円形に展示室が続いているので、ぐるっと一周したら次の階に行く、というように上に向かっていきます。
各展示室も見どころが沢山あって面白いんですが、この美術館は屋上に登れるというのも面白いです。先ほどまで見てきた展示室の上を歩くことが出来ます。それぞれの方向からニースを眺めることが出来るので、景色の違いも楽しめます。
Musée National Marc Chagall(シャガール美術館)
さて、ここで知ったのですが、2023年の9月16日・17日はEuropean Heritage Daysという期間だったらしく、対象の美術館博物館は入場無料だったようです。それでめちゃくちゃ混んでたのか……。ヨーロッパ旅行の時に美術館博物館の入場料は莫迦にならないですからね。節約できて嬉しい限りです。
近代現代美術館からシャガール美術館に向かう前はとても晴れていたのに、入館を待つ間に土砂降りに見舞われてしまいました。通り雨だったようです。スウェーデンでは必ず傘を持ち歩いているんですが、昨日の晴天ぶりに浮かれて持ってこなかったのが運の尽きでした。カメラを濡らすわけにはいかないので、身体を縮込めていると、フランス人の観光客の方が傘の中に入れてくれてとても助かりました。フランス人は冷たいと聞いていたので嬉しくなって英語でいろいろ話そうとしたら、英語は分からない、と言われてしまい、少しだけしょんぼりでした。
シャガールは宗教画をメインに描いている画家なので、聖書の様々なシーンを独特の色使いで描いていて、とても面白かったです。日本人はシャガール好きの方が多いのか、この日訪れた3つの美術館の中で一番日本人が多くいました。フランスにいるのにめちゃくちゃ日本語が聞こえてきて、ちょっと変な感じでした。
Musée Matisse(マティス美術館)
今年の7月に上野の東京都美術館で開催されていたマティス展を見に行ったばかりで、是非とも行きたいと思っていた場所でした。時間も限られている中、無事に行くことが出来て大満足でした。
地理的にシャガール美術館よりも山の上の方にあるので、あまり日本人は見かけませんでした。同じバスの路線で見に行けるので、どっちも来たらいいのになーと少しお節介なことも思ったり。
大量のドローイングや大きなサイズの絵が展示してあって、大興奮でした。マティスの辿った世界旅行の説明などもあって面白かったです。フランス語のみの表示だったので、イラストから分かることしか理解出来なかったのは少し残念です。
ちなみに、ふらふらと歩き回った中でもお気に入りはこの絵です。この女性から迸るような自信が伝わってくるような気がします。
9月17日
さてこの日はホテルをチェックアウトして、スーツケースを預けてから観光に出かけました。この日の夜は別のホテルに泊まるので、次のチェックイン時間まで観光することにしました。
Vieille Ville(ヴィエイユ・ヴィル)
ニースに来たことのある友人にオススメしてもらったニースを代表する旧市街です。細い路地と斜面が織り成すヨーロッパらしさを感じられるエリアです。地図を見ずにしばらくふらふらと散歩をしました。本当に綺麗な道が多くて、一眼レフを取り出して写真を撮りまくりました。
Cathédrale Sainte-Réparate de Nice(サン・ルパラット大聖堂)
日曜の朝に訪れたので、聖歌隊の方が練習を行っていました。前日まで散歩のしすぎで少し疲れていたので、長めに座って歌を楽しみました。私だけではなく、現地の方や観光客の方も座って聖歌隊の歌に聞き入っていました。
内部の装飾も美しかったです。こちらはステンドグラスよりも内部の細かい彫刻が印象的でした。教会ごとに異なる雰囲気が面白かったです。
Musée du Palais Lascaris
続いて訪れたのは古い楽器が多く飾られている美術館でした。元から行く予定ではなかったんですが、ここもEuropian Heritage Daysの対象施設だったので寄ってみることにしました。
フルートだけではなく、ヴァイオリンやマンダリン、ハープなど様々な楽器の昔の形が展示されていました。学芸員さんのような方で日本語が好き、という方がいて、それも面白かったです。
ニースの美術館博物館は元々あった邸宅を利用しているケースが多いので、美術館博物館の建物それ自体に価値がある、ということが多いです。この美術館もただの階段なのにカッコいい彫刻が多く飾られています。目の保養ですね。
ラグビーW杯2023 日本VSイングランド戦
今回の旅の主目的、ラグビー観戦です。
ここに書くとジャンルがごちゃごちゃになってしまいそうなので、別記事にする予定です。もし興味がある方は是非そちらも読んでいただけると嬉しいです!
9月18日
この日は時間的に観光は厳しそうだったので、ホテルをチェックアウトした後、まっすぐ空港に向かいました。
13:30ニース発、15:45コペンハーゲン着の予定だったんですが、遅延があり、結局空港を飛び立ったのは14:10頃でした。約40分の遅延です。前日の興奮で夜はあまり眠れなかったので、飛行機の中で爆睡してしまい、目が覚めると着陸態勢に入っていて驚きました。時計を確認すると、なんと16時ちょうどで結果的には20分の遅延ということでした。すごすぎる。
以上、夏のニースでの4日間でした!
フランス語が話せない中、なんとか乗り切った~という思いで感無量です。普段スウェーデンに住んでいると基本的に英語表記があることや店員さんが英語を流暢に話すことに慣れてしまうので、スウェーデンの進んでいる部分を改めて感じることが出来た旅行だったと思います。フランスはまだまだ行きたい場所があるのでまた行ってみたいなと思いつつ、しばらくは学業の方に精を出すことになりました。(10月はスウェーデン国外に出てない。)
今後旅をする方の参考になったら幸いです!
それでは!