転職物語〜結局転職しないことにした。→と、思ったけどやっぱり転職した。

はじめに
○私は地方在住、32歳の既婚女性です
○理系大学院を卒業後、新卒でメーカーの開発職に就きました
○予期せぬ部署異動により、開発職を離れて2年が経ちました
○今の仕事は好きではない、職場の居心地も良くない、と感じ、転職活動を始めました

私の勤めている会社は、「優良企業」だと思います。
少なくとも地元では(笑)有名な会社なので、社名を言ったら信頼されます。
規模的には中小企業ですが、働く環境も整っていて、福利厚生バッチリです。

それでも、この会社を辞めたいと思ってしまい、転職活動を始めました。

しかし、二転三転…。
転職しない!という決断をしたので、(あまり当てにならないかもしれない)この転職活動体験記を書き記しておきたいと思います。

…当てにならないかもと書いた通り、この後やっぱり転職はしました。
ほんとうに、迷って迷って悩みまくった日々だったので、その時の気持ちを都度書いておきたくて、ねじれ記事が出来上がってしまいました。
どれも、これも、結論が違えど私の当時の本音です。どれか一言でも、誰かの頭に残ってくれたらそれはとても嬉しいです。
この記事は、転職しないことにしようと思った時の考えそのものを、手直しせず残しています。

まずはじめに、転職活動を始めるほど仕事を辞めたくなった理由を振り返ります。

1、仕事内容が好きじゃない
2、一緒に働く人が好きじゃない
3、この会社で働き続けた場合の目標が見えない

これが揃ったら、辞めたくなりませんか。
別なところ探しなよ、という誰かの囁き声が耳元で聞こえてくるようになります。

1、もともと、開発職、すなわち手を動かす仕事をしていたのですが、今は事務仕事。
その差からか、仕事を楽しいと思えませんでした。

2、私の職場は歳上の男性ばかりで、自分の意見をハッキリ主張する人が多いです。
私にとっては、コミュニケーションや仕事のやり方に、どうしても相容れない部分がありました。
そのひとこといらないよね?それ圧倒的に非効率だよね?という違和感が積み重なり、職場の人を尊敬できなくなっていました。

3、こんな上司になりたい、こんな知識をつけてこの会社で活躍したい。
そんな目標ができたら理想的だったけれど、仕事は面白くない、同僚や上司のことも信頼できない、という状況で、
昇進したいとも思えない、スペシャリストにもなりたくない。
未来を見つめることができませんでした。

次に、転職を意識した私がやったことです。
最初に転職エージェントに登録して、面談の予約を入れました。

早速キャリアカウンセラーと話してみると、
・自分の経験してきた「開発職」でアピールするのがベスト
・今の会社で成果が出せなかったとしても、必ずしも自分の能力が低いということではない(会社との相性もある)
の二点を伝えられました。
悩んでいた私にとっては、救いの言葉です。
今の仕事は嫌だけど、自分が何をしたいのかはわかっていなかった。
でもこの面談を境に、もう一度、以前の仕事にチャレンジしてみようかという気持ちになりました。

そしていよいよ、求人のチェックと応募です。
思っていたより、いろいろな求人が送られてきました。
面白そうな仕事、興味のある仕事をチェックしていくのですが、この時がとても楽しかったです。

そもそも、私は働く「場所」にこだわりを持っていました。
結婚して家もある。地方だけど地元に近いこの場所から、住処を移すわけにはいかないのです。
だから求人に限りがあると思っていたのですが、いろんな選択肢があることを知って嬉しくなりました。

しかしその後、「どの企業に応募するか」を考え始めると一気に現実感が増してきます。
人事の経験はないけど、社会人として想像するに、中途採用の市場は当然相手に「期待する」ことが明確だろうと思いました。

この企業の、人事をはじめとした方が私の経歴を見たり、私と会ったりして、興味を持つだろうか?

そんな目線で自分を売り込むための戦略を考えてみると、やはりこれまでの経験を活かす仕事に応募するのが間違いなく有利だと思いました。
そうして絞っていくと、当てはまる求人はかなり少なくなります。
それでも、少しチャレンジングかもしれない求人も含めて、いくつか応募することに決めました。

そして、ここが私の転換点なのですが
応募書類を作る際に気づいたことがいくつかあります。

・今自分が力を入れたいのは、仕事ではなくプライベート(健康な生活、妊活)
・仕事に求めることは、安定した収入と柔軟な働き方の選択肢

・嫌いだと思っていた今の仕事と、好きだった前職には、意外とも言える共通点がいくつかある
・成長できていないと思っていたけど、自分なりに工夫を凝らしてこの2年間頑張ってきた。

応募しようとしている会社の求人票と、
今働いている会社の今の職種。
条件を並べていくと、今置かれている場所は、むしろ恵まれている場所だと気付きました。
既に、仕事にそれほど重きを置いていないということに気づいたのが、一番大きかったかもしれません。

でも、好きじゃない仕事も頑張ってなんとかやってきた。周りの人に頼れず苦しい時期もあったけど、それなりにこなせるようになってきた。
今まで気づかなかった仕事の側面(開発職の人とタッグを組んで書類を完成させていく面白さ、会社の利益に直結する責任の重さ)に、やりがいを見出せるのではないか?
と、思えるようになっていきました。


ここまできたら、話は早いです。
書類の後、ありがたいことに面接の時間をいただけた企業さんもありました。
書類審査でお見送りとなった仕事ももちろんありました。
結局、今の仕事と比較してみて、
「自分の大切にしているものをこれからも大切にできる場所」は、
転職先ではなく今いる場所だ、と結論を出すことができたのです。

一周回って元の場所に戻った、それだけかもしれないけど、
今まで見たことのない景色を見てから、戻ってきてみると、見え方が変わります。
これからも、前と同じように、仕事がつまらなくなったり、周りの人に原因を求めたりするかもしれない。
でも、「ここが自分で選んだ場所だ」と言えるだけで納得感が違うし、気持ちが強くなると思います。

転職活動は、やってみてよかったです。
そして、残ることを決められて安心もしています。
自分がやりたいことは、仕事だけじゃないかもしれないし、仕事をする意味って無限にあるのだと思いました。
他人から見たらなーんだ、という話でも、自分にとっては大きな大きな一歩。

いつかまた、仕事に邁進したい、とにかく好きな仕事をしたい!と思った時に、また大きく一歩を踏み出せるよう、ひっそりと情報や力を集めていくつもりです。

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