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医療①スウェーデンは低料金、早く診てもらえるのは日本
今回はスウェーデンと日本の医療についてです。
高福祉で知られているスウェーデンは、医療にかかるお金が日本に比べると低いと思います。場合によってはかなり低いです。
よく、「スウェーデンって医療費無料なんでしょ?」と聞かれますが、無料なのは19歳までと85歳以上の方。住んでいる所によっても変わるのかもしれませんが、私が住んでいる県では1回病院にかかるごとに200クローナ(≒2500円)払います。これが1年間加算されていき、年間1150クローナ(≒14000円ちょっと)に達するとそれ以上は払わなくていいシステムになっています。
1回200クローナは、5分の診察でも、手術を伴う治療でも同じです。また、薬が処方された場合は別途支払います。
私は基本的には健康体でほとんど病院にかからないので、これまで年間1150クローナに達したことがありません。なのでたまーに200クローナと薬代を払う機会があると、「結構かかったなぁ」と思っていました。
しかしつい2週間前!盲腸の手術を受けた時の請求書を見て、高福祉と言われている所以を実感しました。
入院費の請求は100クローナ(≒1250円)でした。救急外来、いくつかの検査、手術、入院1泊(個室)、普通の食事を2食いただいて請求がたったの100クローナ。これはかなり驚きました。お金のことを心配せずに医療サービスを受けられる安心感ときたら!
そんなスウェーデンに比べて日本の医療の特徴は、「専門医にすぐ診てもらえる」ところだと思います。
お腹が痛かったら内科、皮膚のトラブルは皮膚科、スポーツで怪我したら整形外科と、症状が出たらすぐ専門医のところで診てもらえますよね。病院で待つかもしれないけど、飛び込みで行ってその日のうちに診てもらえますよね。
スウェーデンはそうはいきません。専門医に会えるまでにすごく時間がかります。
通常病院にかかるときはまず自分が登録している診療所を予約します。すぐ予約が取れることもありますが、1週間ぐらい待つこともあります。そして診療所で診察を受けるのですが、この時のお医者さんは専門医ではありません。とりあえずそのお医者さんに症状を言って、専門医に診てもらう必要があると判断されたら、そこから専門医に予約が取れるようになりますが、実際に診てもらえるまで結構な日数待ちます。
私の経験ですが、以前太ももに湿疹が出て全然治らなかったため診療所に行くことにしました。予約が取れたのは2週間後。そこでアレルギー検査をしてもらい、お医者さんには検査結果を1週間後に電話で伝えると言われました。
しかし待てど暮らせど連絡は来ず。こちらから電話しても繋がらず、ようやく連絡をもらえたのが5週間後。
「アレルギー検査の結果は陰性だったから、湿疹の原因は分かりません。皮膚科の先生に聞いてみてまた連絡します。」そう言われ更に待ち。ようやく専門医の予約票が送られて来たのが電話から2週間後でした。
症状が出てから皮膚科の先生に診てもらえるまで9週間、2か月以上かかりました。その間病院からは薬などは処方してもらえず、薬局で市販されているあまり効かなかったかゆみ止めで我慢するしかなかったんです。
これはなかなかキツイ経験でした。お金払うから早く診て!と何回思ったことか。
ということで私なりの今回の結論ですが、お金のことを気にせず医療を受けられるのはスウェーデン、早急に専門医に診てもらえ処置してもらえるのは日本という感じでしょうか。
今後年齢を重ねていったときにどちらが良いのか、またもし子どもを授かれることになったらどっちの方が良いのか。うーん、悩ましいです。
皆さんだったら、どちらが良いですか?
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