味わいから情景が思い浮かぶ。シーシャラウンジSWAYスタッフが教えるとっておきのフレーバー
こんにちは。ライターの水村桃夏(もも)です。今月のSWAY magazineのテーマは「フレーバーを旅する」。
前回はフレーバーの種類やお気に入りの香りの見つけ方をご紹介しました。(「シーシャの煙には味わいがあるの?フレーバーの種類とお気に入りの香りに出会う方法」)
第2弾は、前回お話を伺った清野陽向さんとSWAYのブランドマネージャーである梯航生(かけはしこうき)さんをお迎えして、フレーバーについてさらに詳しく深掘り。
シーシャラウンジSWAYスタッフのおすすめフレーバーや、新しく登場したオリジナルフレーバー『Japonesque』についてお聞きしました。
シーシャプレイヤー・清野陽向さんのおすすめフレーバー
🌱『Tangiers / Cane Mint (ケインミント)』
アメリカ・サンディエゴ発のブランド "Tangiers Tobacco"の代表的なミントフレーバーで、世界中にファンがいる商品。タバコの葉を洗わずに味つけするノンウォッシュドのフレーバーで、熟成された濃厚な煙が特徴。
🎐『Japonesque / 風鈴』
味わうと日本の情景が思い浮かぶようなフレーバー『Japonesque』シリーズのスイカ風味。風鈴が鳴ったときの涼しげな情景が連想される、さわやかな香り。
清野:特にこの季節はすっきりとしたフレーバーがおすすめです。ミント系の味のなかでも「アイス」というフレーバーは、氷を口の中に入れたような涼しさが味わえます。
ケインミントは、「ダークリーフ」というジャンルのフレーバーなのですが、これはシーシャを吸い慣れている方におすすめします。煙がずっしりとしているので、「たばこ感」を味わいたい方にはぴったりです。
ブランドマネージャー・梯さんのおすすめフレーバー
💐『AL WAHA JSE / Jasmine(ジャスミン)』
世界有数のフレーバーブランド『AL WAHA』と日本の企業『JSE』のコラボレーションブランド。イメージどおりのバランスのよい香りと、シルキーな煙が特徴。上質で濃厚なジャスミンティーのようなリッチな味わい。
✴️『Al Fakher / Two Apples(ダブルアップル)』
「アップル」という名前はついているが実はりんごの味ではなく、代表的なスパイスである「リコリス」と「アニス」からできているフレーバー。ほとんどのシーシャ屋に置いてある定番の味。
梯:ジャスミンやレモングラスなどの、やさしい風味のものがおすすめです。僕はシーシャを吸い始めた頃にジャスミンを試して、より一層フレーバーの魅力にハマりました。
ダブルアップルは、シーシャに慣れてきた頃にぜひ一度は試してほしいです。かなりしっかりとした味なので専用のシーシャ台(器具)を使う場合もあるのですが、使えば使うほどシーシャ台自体に風味が染み込んで、より味わい深いシーシャが楽しめます。
日本をイメージした新フレーバー『Japonesque』
- 清野さんのおすすめフレーバーでもご紹介されていましたが、新フレーバーの『Japonesque』についてくわしくお聞きしたいです。
清野:『Japonesque』シリーズは、「日本の情景を香りで描く」をコンセプトにしたフレーバーで、この春に取り扱いを開始しました。
フレーバーは全6種類あり、どれも日本らしい風景や文化を切り取って味やパッケージをデザインした和風なシーシャです。
- どれも個性的な名前で、味を想像するだけでもワクワクします。シーシャの開発にはどのくらいの時間がかかるものなのでしょうか?
清野:『Japonesque』の発売までにかかった期間はクラウドファンディングの期間も含めて半年ほどです。SWAYのメンバーは最終的なフレーバーの調整や、コンセプトづくり、ネーミングに関わりました。
テイスティングを重ねて、10種類以上のなかから6種類に厳選したので、とても優秀なフレーバーがそろっています。
-『Japonesque』シリーズは、複数の味をミックスして作られていると聞きました。ネーミングや味の組み合わせはどう決めたんですか?
梯:各フレーバーは、納得できる味を完成させたあとに、香りや味から連想される言葉、情景から名付けました。単体でも深みを感じる、立体的な味に仕上がっています。
清野:たとえば『翡翠』はぶどうやフローラルの香りをミックスしたフレーバーですが、味わうと瑠璃色のぶどうが弾けているようなイメージが湧いたことから『翡翠』と名付けました。
「今までになかったフレーバー」という観点も、味の組み合わせを決めるときに重視したポイントです。
- シーシャのフレーバーは海外ブランドのものが多いかと思います。前例があまり無いなかで日本生まれのフレーバーを作ることは、とても難しそうです。
梯:海外のものは『グレープフルーツ』や『バニラ』など、名前だけで味が伝わるような単体のフレーバーが多いので、複数のフレーバーをミックスしている商品の例がほとんどありませんでした。
清野:ただ日本っぽい味を提供すれば良いわけではないのも、難しく楽しいところでした。
たとえば「抹茶」は日本らしいフレーバーではあるものの、すでに販売しているメーカーがあるので、新しいオリジナルシリーズとして単体で世の中に出すにはもの足りない印象でした。そこにほうじ茶を合わせるなどの工夫を重ね、商品化したのが一番人気の『禅』です。
- バランスの良い組み合わせを考えて細かなニュアンスを付ける行為は、まさに職人技ですね。
清野:この難しさこそが、シーシャのおもしろいところです。何百万通りもあるフレーバーの組み合わせだけでなく、分量の調整によっても印象が変わってきます。
梯:シーシャを吸うことで、ある情景が浮かぶようなフレーバーを作ったり、味わったりするというのは、日本らしいシーシャの一面です。『Japonesque』は、そんな日本の繊細なシーシャ文化を海外に発信するという意味でも、大きな役割を担っています。
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好みは味だけではなく煙の重たさによっても変わるという話に、驚きを感じました。今回教えていただいたおすすめ以外にも、SWAYには150種類以上のフレーバーが置いてあります。何度も足を運んで、自分のお気に入りを見つけるのも楽しそうですね。
また、新フレーバーの『Japonesque』を試せる場所はごくわずか。こだわりのミックスを味わって、日本の情景に思いをはせる旅に出かけてみてはいかがでしょうか。
All photos by 相沢亮