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元祖エコ! 伝統工芸品

さて、この写真のギザギザは何でしょう?

答えは...


こちら。おろし金でした。キリッと引き締まった感じの鋭さ。黒光りした手持ちに惚れ惚れ。思わず大根をおろしたくなりますね。

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さて、5月に行った、3日間SNSエシカル商品紹介チャレンジで取り上げられた商品をご紹介するこのコーナー、第8回目となる最終回は伝統工芸をキーワードにお届けします! #meetethical2020_08

伝統工芸品もエシカル商品なの?と思われるかもしれませんが、長い月日をかけて培われてきた伝統工芸には現代の暮らしをサステナブルにシフトさせるためのヒントがたくさんあります。

・いつか土に還る 天然素材を使用
考えてみれば当たり前ですが昔は、今、環境問題を引き起こしているようなプラスチックや化学物質などはありません。ですので、多くの伝統工芸品は竹や木、石、鉄、綿や絹など天然素材でつくられています。
例えば漆は、木、漆、土、と全て天然素材からできています。現代の製品は土に還すことができないものがほとんど。今風にいうと、伝統工芸品は元祖「ナチュラル」と言ってもいいのではないでしょうか。
 
・地域の資源を守り、使う
伝統工芸は地域の資源を活用してつくられていることから、それぞれの地域性を反映した個性豊かな工芸品が生まれています。これが伝統工芸の魅力の源泉でもありますが、同時に地域資源の保全にもつながっています。
たとえば、国指定の伝統工芸である秋田の「大館曲げわっぱ」や長野の「南木曽ろくろ細工」は、それぞれ、曲げわっぱの森、南木曽伝統工芸の森と称して森林保全に取り組んでいます。地域の環境を守りながら仕事をつくりだす、まさに今、求められている事業のあり方でと言えそうです。

・修理できるものが多い
最近は、サーキュラーエコノミーの流れもあり、壊れた際に修理できるかどうかが注目されていますが、伝統工芸の多くは元祖!修理可能製品。例えば、漆は、漆が剥げてきても塗り直すこともでき、また欠けても修復することができます。
京都には人形修理に特化した職人ネットワーク 福田匠庵があり、雛人形など壊れたり古びた人形を見事に修復してくれるそうです。修理サービスが明記されていなくても、制作元が分かる場合は一度相談してみるのも一つ。修理しながら使うことによって長く愛着を持って使える。これぞ元祖エコ!ですね。

・伝統的な知恵の宝庫 
伝統工芸がエシカルな一番のポイントは実はここに集約されるのかもしれません。パソコンや携帯もなく時代に培われた伝統工芸は驚かされるような技術や知恵の集積とも言えます。また、プラスチックや化学物質といった環境問題の原因となるものを使用せず、電気にも頼らない技にもう一度学べば、サステナビリティを高める解決法が見つかるかもしれません。

機械でつくられるモノが多い昨今。大量生産、大量消費、大量廃棄の経済システムが環境や人権問題など多くの社会問題を引き起こしています。一方、職人さんの手でつくられる伝統工芸品は、天然素材をベースに、地域の環境を守り、修理しながら長く使う、まさに今求められているサステナブルなものづくりのあり方であり、文化です。温故知新。今こそ伝統工芸に学ぶ時なのではないでしょうか。

前段が長くなりましたが、エシカル商品チャレンジで投稿された商品を紹介します! まずは、冒頭にご紹介した、おろし金。投稿してくださったのはS・Hさん。

今日のエシカル商品は、おろし金(ダイコンおろし)。
写真のものは16〜7年前に東京・合羽橋の道具街で購入したもの。値段は7,000円くらいだったと思う。
【この商品のエシカル・ポイント】
・丈夫で長持ち。
・長期間使用しても、切れ味ならぬ“おろし味”が変わらない。
・「目立て直し」も可能。
・もし、不要になった場合にも、リサイクルしやすい。
・商品に愛着が持てる。
エシカルコンシューマーとしては、商品のサプライチェーンも気にすべきでしょうが、レアメタルとかは含まれてないようだしw、細かい部分はスルー。
「その商品を使用していて楽しくなる、うれしくなる」ってポイントは、ボク的には重要です。

「目立て直し」も可能とは、さすが職人技でつくられたものならでは! 代々使えそうですね。

次はこちら。これまた美しい櫛です。投稿してくださったのは、以前、アップサイクル の記事でもご紹介した、地球に優しいモノ作りを広めたいクラフティYouTuber Megminこと、長谷川恵さん。

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今日は「お六櫛」のご紹介。
長野県木曽郡南木曽、旧中山道沿いにある宿場町、奈良井宿で3年くらい前に購入したもの。2万円近くしました!でも、その価値あり!
木祖村の職人さん(かなり高齢・・・)が1本ずつ手作りしているもので、職人さんも数人しかいなくなってしまっているそう。櫛の歯を削るのに、まっすぐではなくて、ダイヤ型になるような角度をつけた削り方をしていて、まさに匠の技。

くせ毛でボリュームのある髪でも、きれいに梳けて、艶も出るし、頭皮のマッサージにもなる。静電気もおきないし、コンパクトだし、丈夫な木製でエコ!(ただ、濡れた髪には使えないので、そこはプラスチック製のブラシを使ってますが、、、。)

ぜひ、木曽路に旅行した際には、手に取ってみてください。早くまた旅行に行きたいなー。

お六櫛について詳しくはこちら

使えば使うほどいい味わいになりそうな櫛ですね。長く使いたくなる。これもまた伝統工芸のエシカルポイントではないでしょうか。

さて、エシカル商品チャレンジの紹介はこれでひとまずおしまいです。

次回は今回の取り組みの振り返りまとめをしまーす! 

ではまたー


(参考)
林野庁 木の文化を支える森

「エシカル商品チャレンジ」概要
2020年5月の消費者月間、おうち時間にあわせて、3日間、身の回りのエシカル商品を紹介するキャンペーンを実施しました。詳細はこちら
1)おすすめのエシカル商品の写真を1日1商品、3日間、SNSに投稿
2)投稿する際は #meetethical をつける
3)できれば、投稿の都度、1人のFB友達にこのチャレンジへの参加をタグ付でお願いする(可能であれば事前に一声かける)
★フェイスブックで#meetethicalと検索していただくとこれまでの投稿を確認できます。

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有川 真理子/SWAVE
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