カメルーンの熱帯雨林に次世代型のサステナブル ヴィレッジが誕生
伝統と最先端の知識を融合した、未来の村
冒頭にある、茅葺き屋根のような、伝統的な民家が建ち並ぶ写真。実はこれ、中部アフリカのカメルーンに誕生する、全く新しいサステナブル ヴィレッジのイメージ写真なんです。
仕掛けるのは、イタリア人建築家アルトゥロ・ヴィットーリが率いる非営利団体 Warka Water (ワルカ・ウォーター)。彼らのミッションは、その土地の古代から受け継がれている伝統技術と、最新の知識・リソース、ビジョナリーデザインを融合し、人類が直面している問題に対し、革新的で持続可能な解決策を見出すこと。
この村は、世界最大の熱帯雨林であるコンゴ盆地に構えており、プロジェクトでは、土、水、石、木材、天然繊維など、地元の自然素材と古来からの伝統建築技術だけを使って建設される次世代型の村の開発を目指しています。
2022年の完成を目指し、現在、熱帯雨林の狩猟採集民やピグミー族を含む約30人が現場で生活しながら「Warka Village」プロジェクトを進めているようです。
村には、最終的には地元の職人やアーティストたちのコミュニティを形成し、世界中に、自然とともに生きる方法の見本となるような、ヒントがたくさん。順に紹介していきましょう。
空気中の水蒸気から水を採取できる2つのタワー
変わったドームのような見た目の「ワルカタワー」は、なんと、空気中の水蒸気を集めて水を採取するように設計されています。村には2塔が建ち、。気象条件によって、毎日40~80リットルの飲料水を配布することを目指しているそう。
より衛生的な暮らしを叶える、ワルカの家
竹やその他の自然素材で作られた7つの「ワルカの家」は、古代からの地元の伝統を参考にしながら、農村地域の村人たちにより衛生的な暮らしを可能にしました。
途上国では、衛生面や衛生的な暮らしは、依然として大きな課題。そこで、「warka sanitation(ワルカ・サニテイション)」では、水やエネルギーを流さずに使える堆肥化トイレもを提供しています。
ワルカ・ウォーターは、近年、失われつつある自然と共存する伝統を再発見し、現代のデザインにこれらの技術を取り入れる新世代の建築家のお手本となっていくでしょう。
循環型のモジュール式農園
食事の面では、「ワルカタワー」が収集した水の一部を使用して、1~3家族の食のニーズに応えることができるモジュール式の食用庭園も組み込まれています。
その土地に昔から受け継がれる伝統技術と、土地ならではの天然素材を使用し、衛生的かつ、サステナブルな暮らしを叶える次世代の村。地域住民と協力しながら、2022年の完成を予定しています。コロナが収束するタイミングで、是非、訪れてみてはいかがでしょうか。
designboom
※こちらの記事は、SWAQ TOKYOが designboom 掲載記事を基にご紹介している記事です。原文は↑のリンクからご覧ください。
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