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千尋、夢を叶える。〜大相撲観戦記・2日目〜
9:15の序ノ口取り組み開始あたりに間に合えばいいやと、ゆっくりと宿を出る。
それでも8時前だ。十分早い。
浅草神社と浅草寺を参拝して、松屋で朝ごはんを食べる。
今日は吾妻橋を渡らず、隅田川の右岸を歩き、国技館まで進む。
左岸とまた雰囲気が違い、茶色を貴重としたレンガを敷いたようなテラスだった。
この日は蔵前橋を渡る。
正面S席3列24番に座る。
貴賓席のすぐ隣。
行事さんと向かい合う形なので、テレビで観るのとそのままの感じだ。
地元出身の力士の出番はまだ先で、売店もまだ開店時間ではないので自撮りを始める。
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お客様が少ない時間帯なのでフリーダムだ。
11:00。
売店の開店と同時に向かう。
日本相撲協会監修のヤマザキのパンを購入する。
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また、ひよの山チケットホルダーや番付表、テッポウ厳禁のタオル、カレー、パンフレット、マスキングテープなども購入する。
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抽選会は2日連続で参加賞のため、ひよの山うちわが2枚になる。
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髷をまだ結えない遠藤関、髷を結った遠藤関、大銀杏を結った遠藤関の顔はめパネルが並べられている。
立ち食い寿司を食べることにした。
カウンターに立ち、店員さんから「ドリンクはいかがなさいますか?」と尋ねられ、
国技館でお酒は飲むまいと思っていた私は
自然と「生中おねがいします」と答えていた。
条件反射に敗北する。
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握りたてが一番美味しいと思うので、バッ!と食べて即お会計をした。
相撲の合間に寿司2貫をサクッと食べる、ただの粋な江戸っ子だった。
観戦時のリラックス用に草履を持って行くのを台風による荷物最小限化に伴い断念したが、それで良かった。
完璧なる粋な江戸っ子になるところを防ぐことができた。
十両以上になると、近くの席のマダムたちが推しの関取の四股名がプリントされたタオルを掲げる。
特に推しの力士がいない私は、その力士を応援したい気持ちになる。
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夢のような2日間が終わった。
本当に夢だったのかもしれないとも思う。
写真がたくさん残っているし、念写の特殊能力も無いので、たぶん現実だったのだろうと思う。
国技館を出て外観を振り返ると、そうか、もう終わりなのかと寂しい気持ちになった。
夕食は浅草寺近くの店で天丼を食べた。
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朝早くホテルを出て、夜に戻る生活。
4日間も浅草を拠点にし毎日仲見世通りを通っているのに、全開のところを一度も見ることはなかった。
飲食店を経営しているのに、かっぱ橋にも行くことはなかった。
それほどに今回は相撲専門のひとり旅。
次の夢に向けて。
まずは、タマリ席に座っている姿をテレビに映されても良いように、素敵な服を探しにいこう。
あとは、薄そうな座布団上での長時間の正座に耐えうる強靭な足腰だ。
ジム通いを再開させることにする。