SW/AC通信vol.18 読書会を行いました
福祉、地域、教育などのさまざまな分野とアートをつなぐ相談事業、Social Work / Art Conference(SW/AC)がニュース形式で情報をお伝えするSW/AC通信です。今回は新年度に行った読書会の報告です。
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SW/AC読書会「はなのちるちる」
4月桜が咲く頃になると思い出す風景がこちら。
届いたばかりの絵本「はなのちるちる」を持ってHAPS HOUSEから歩いて5分ほどの鴨川に行き、実物の桜の木の下で絵本をめくりました(ばっちり記念撮影しました)。
SW/AC開設すぐに、皆が経験する「老い」について、世代を越えて考えてほしい、絵本を作ってみたいと京都市老人福祉施設協議会さんからご相談をいただいたことをもとに、作家らが形にしたのが絵本「はなのちるちる」です。開設初年度の相談で、相談の背景をじっくり聴きとり、作家の表現の幅を尊重しつつ、相談者のニーズをすり合わせていく過程を一つずつ作ったSW/ACにとって思い入れの深いケースでもあります。
出版から2年ほどが経ち、あらためて絵本の表現そのものを味わおうとお花見ができる時期に合わせて読書会を企画しました。
読書会は、全32ページの絵本をページごとに声に出して回し読みするところから始めました。ひとりで読むよりも時間をかけるからか、描かれる主人公の人となりに想いを馳せたり、これまでは気づいていなかった絵やことばを発見したり。
「はなのちるちる」主人公のはなのさんは、きょうという日を大事にしながら彼女がときどき旅するおもいでの世界を私たちに見せてくれます。子どもだった頃、学生時代、家族が新たに加わったときのことなど。
読書会では生きている世代によって時間の感覚、周りの世界との距離感が違うことがわかってきたという話や、その経験そのものが歳を重ねてきた成果なのではないかという話、生活のなかで話されることを聞く福祉職の役割など、話が参加者の日常の体験や思考のほうにも広がっていきました。
初めての読書会は、絵本を回し読むという共同作業を通じて、誰かの体験や考え方を知っていく機会になりました。これもSW/ACの目指す対話のひとつと言えそうです。
新年度からSW/ACはHAPS HOUSE2階にオフィスを移し、気持ちあらたに相談業務に取り組んでいきます。今年度もよろしくお願いいたします。
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