![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/82067901/rectangle_large_type_2_0cf76558f6b6b5fc4248336bff75d997.png?width=1200)
1ドル139円!?歴史的円安!を冷静に(購買力平価説で)考えると違う景色が見えてきた
![](https://assets.st-note.com/img/1656998571300-TIYE112SUK.jpg?width=1200)
昨今、円安が話題です。
円の価値が下がり、寝ているだけで、相対的に貧乏になっていくと方々で騒がれています。
海外旅行にも行きづらくなり、日本人が貧しくなっています。
しかし、私にとってはプラスな側面もあり、私パラディソは国際分散投資(アメリカ比重高め)を為替ヘッジ無しで実行しています。
その為、2022年上半期の米国株安による資産減ダメージをドル高円安により日本円評価額ではマイルドに出来ていたりします。
※ドル転への平均が108円くらいだったような…
![](https://assets.st-note.com/img/1657003627160-jSxbCWqXHn.jpg?width=1200)
そんな私も「円がゴミになった」だのなんだの発言していたわけですが、本当にそうなのか?と冷静になってみようと思い、自分なりに調べました。
私はfxトレードをしている訳ではないのですが、ドル建ての米国株投資、国際分散投資をしている関係上、今回はアメリカドルと日本円の為替を念頭において考えていくことにします。
アメリカドルと日本円
●購買力平価説
購買力平価とは為替レートは2つの国の通貨の購買力(同じものを買える価値)が等しくなるという考え方です。
理論的に全く貿易障壁のない世界を想定すると、そこでは国が異なっても、同じ製品の価格は一つであるという「一物一価の法則」が成り立ちます。この法則が成り立つ時の二国間の為替相場を購買力平価と言います。
購買力平価のうち、上記のように、現時点で異なる国の間で同じ製品を同じ価格で購入できる水準として算出されるものを「絶対的購買力平価」と言います。また、過去の内外不均衡が十分小さかった一時点を起点として、その後の当該国間のインフレ格差から時系列的に物価を均衡させる為替相場を算出するものを「相対的購買力平価」と言います。
●インフレとデフレ
平たく言えば、
・インフレとは、モノの価値があがり、通貨の価値が下がる事
・デフレとはモノの価値が下がり、通貨の価値が上がる事
日本は長らくデフレから抜け出せず、デフレスパイラルに陥っています。しかし世界を見渡せば、アメリカでは現在約40年ぶりのインフレ率が問題になるほどインフレが市民の生活に悪い影響を与えている状況です。
ちなみに2021年のOECD主要45か国の消費者物価上昇率を見てみると、、
![](https://assets.st-note.com/img/1657000165716-HAsJjedWBK.png)
圧倒的デフレ!デフレマインドニッポン!のような状況でした。
●ここまでのまとめ
購買力平価説とインフレ率から考えると以下のような考え方がストレートです。
・インフレ率の高い国の通貨(高金利国通貨)は弱っていく
・インフレ率の低い国の通貨(低金利国通貨)は強くなる
が、しかし。
今の日本とアメリカの状況はこれと真逆です。高インフレで苦しむアメリカのドルの価値が日本円と比べ上がっています。
購買力平価説からすると変な状態ということです。
ただ為替はあらゆる材料をもってして短期的には動くのと、購買力平価説も長期的な趨勢を説明するひとつの理論であるらしい。
まぁ、平均への回帰が説明するように、長期的にはいずれ行き過ぎたものは戻ってきます。
![](https://assets.st-note.com/img/1657002968412-0V64e2Z37w.png?width=1200)
上記は超長期のドル円購買力平価と実勢相場グラフです。やはり長期の趨勢としては$1=100円から150円のレンジ内にいることが確認できます。
解像度高く自分事化していくと
私パラディソの資産形成における基本戦略は変わらず、コア部分を低コストで分散された株式インデックスファンドを為替ヘッジをせずにバイ&ホールドで積み立てていくということになります。
そう、為替レートの趨勢を知ったところで何もしようがありませんwww
ただ、こうして日本で働き日本円を稼ぎ、ドル建てのインデックスファンドを積上げていくということは、今この瞬間はモヤモヤしますが、資産形成期(向こう数十年)においては、プラスなんじゃないのかな?と思っています。
なぜか。
それは円の価値は長期では円高方向に行くシナリオが濃厚=日本のインフレ率はアメリカや他国に比べて相対的に今後も上がりずらいと考えています。
現在は急な円安基調ですが、中長期的に見れば対外資産をコツコツ買っていくには良い環境かなと認識できたということです。
いま現時点だけを考えるならば、もし手持ちの$があれば日本円での投資信託積立ではなく、$でETFの積立に切り替えしてお茶を濁すとかはありかもですね。
資産の取り崩し期にどうなってるか分かりませんが、このあたりは世界の成長、アメリカの成長を信じるしかないっす。
※日本のインフレ率が今後もあまり上がらないと考える理由は賃金上昇が起こりづらい構造になっており、人口も減っていく言語障壁の高い島国で、経済成長率も低いが一応世界3位くらいの経済国であるため。以下動画も参考になります。
まとめにかえて
なんだかんだで、通貨としての円は相対的に強い状態がゆるーく続くのではないかなぁと思ったのでした。
経済成長率は引き続き弱そうですが、消費者物価率も上がりずらそうですし。
ですので、日本円を稼いで、その日本円を米ドルに換えて、日本より成長している国の企業に投資すると。
日本企業から支払われる配当金(インカムゲインget)をアメリカ企業の株式に置き換えて成長の果実を享受する(キャピタルゲインget)という流れも合理的かなとも思います。
いずれにせよ、「賃金をあげろー」「格差をなくせー」と個々人が声をあげるだけでなく、せめて自分の目の開いている内くらいの時間軸では、自分や自分の大切な人と、二度とないこの瞬間を大切に、そして豊かに生きることを考えた方が良いと考えています。
何かを始めるに遅いという事は無いと思います。今が一番若いのです。
少額からでも全く問題ないと思ってます。国際分散投資を始めましょう。
おしまい
いいなと思ったら応援しよう!
![パラディソ by サラリーマンの資産形成](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/57785807/profile_fe9ca5f048b53ce3422164635214cd54.png?width=600&crop=1:1,smart)