インデックス投資の出口戦略について「お金は寝かせて増やしなさい/著:水瀬ケンイチ氏」を読んでみました
世界最大の株式マーケットである米国株式マーケット(S&P500指数)は2022年5月20日に弱気相場(ベアマーケット)入りしました。
これで、NASDAQに続き、S&P500に関しても2021年の上昇分をほぼすべて吐き出した格好となっています。2021年から投資を始められた人は精神的に厳しい相場環境になっているのではないでしょうか。
私個人としては、現状コアサテライト戦略を採用していて、キャッシュポジションは流動的です。
とはいえ、キャッシュポジションを決める指針として、最高の6カ月と最低の6カ月というジェフリー・A.ハーシュ氏の提唱するアノマリーをひとつの基準にしています。
その上で現状、投資用資産全体の60%を株式、40%を現金とし、保有株式の75%を全米及び全世界に連動するインデックスファンド、25%をセクターETF(今はエネルギーセクターETFとヘルスケアセクターETF)とリベンジコロナ個別銘柄(航空、旅行)に投資しています。
円安の効果で資産減額はそれほど強烈ではないものの、それなりに喰らっています。
でも、大丈夫です。
何が大丈夫かというと、実のところ、やれることがほぼ無いので定期積立を粛々と進める以外に打つ手が無いのです。
これが所謂インデックス投資のバイ&ホールドという戦術なのですが、基本と理論に忠実に進める以外道はないという意味で、大丈夫ということです。
さて、最近考えていたのは、相場の上げ下げにすべて付き合いながら、時間を味方につけ、低コストな十分に分散されたインデックスファンドでの投資戦略において、「出口はどうする?」という事。
Twitterで呟いたところ、水瀬さんからヒントをいただいたので早速読んでみました。
出口戦略なんてものはない
そうです。ここではインデックス投資とはなんぞやという話はしませんが、そもそもタイミングを図らないというインデックス投資理論としては、出口戦略を考えるということ自体ナンセンスな訳です。
それでも、人はいつか死ぬので、運用してきた資産をどうするのか、という具体的な考え方はあります。
①定率で取り崩す
②必要な時に必要な分を取り崩す
それぞれ、タイミングを図らずに、コントロール可能な自身のリスク許容度に応じた資産クラスのリアロケーションをしながら①か②をやっていくというものです。
こう言われてみると、その通りで、それが論理的に最適解なのでしょう。
結局は自分の人生をどうしたいのか
私自身、まだ結論は出ていませんが、水瀬さんの書籍から多くの発見と気付きを得られました。
さすがは、日本の国際分散積立投資における第一人者です。
しかし、投資手法もいろいろあり、それは各人の価値観、リスク許容度、リテラシーにより、選択するものが違います。
私自身は現在、コアサテライト戦略を採用していますが、これもこの先変わるかもしれません。
いま、私がコアサテライト戦略を採用している理由に関しては、一般的なサラリーマン投資家としての投資パフォーマンスだけを切り抜くのなら、インデックス投資1択なことはほぼ間違いないように思いますが、株式投資に出会い、それなりの時間を使ってくる中で、個人的に株式投資は面白いと感じてますし、もっと上手く立ち回れるようになりたいと思っているので、インデックス積立でβをしっかり確保しながら、α部分もチャレンジしているという理由があります。
これは合理性というより、情緒的なものです。
また最近、サテライト部分の運用スタイルを変更したのですが、数年株式投資に取り組んできて、どうも個別株投資は地合いが良い時のみ(金融緩和下)の方が良さそうだと判断し、もっぱらマクロ経済観察を拠り所にした、セクターローテーションに沿ったセクターETF投資にしています。
これも、この先変わるかもしれません。
要するに、投資戦略も、出口戦略も、自分が何のために投資をしているのか、何を自分の中のゴールにしているのか、という自分自身との向き合いや目的がすべてなのかもしれません。
結論(今のところ)
自身が目標としている資産額に到達したら相場を無視して売る。到達していなかったら、ホールド。
これを、現時点での、私の出口戦略としようと思いました。
最後に、水瀬さんの書籍を紹介して終わりにしたいと思います。
とても良書です。投資経験がすでにある方でも、なんとなく積立NISAを始めてみたけど自分の投資がこれでいいのか、という迷いのある方は一読をお勧めします。
完
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