【2024年10月後半相場】サラリーマンでも出来る資産形成
この投資格言が体現されているような10月相場でした。
今の強気相場が始まったのが2022年10月、それから現在約2年が経過しています。
1950年以降11回あったアメリカ株式市場の強気相場の平均継続年数は約5年半、その間の上昇率は約169%となっています。
現在は強気相場継続期間約2年、上昇率はこれまでで約69%なので、この先まだ強気相場が続いても自然かなと思います。
とはいえ、過去のデータが未来を確約するわけではないので、この先どうなるかは分かりません。
その前提でもう一つ大切な投資格言を思い出します。
それでは10月後半の振り返り。
■米国金融市場動向
●米国10年債利回り
●株式マーケット観察
ーS&P500
ー市場センチメント
●経済指標観察
-米国 小売売上高
引き続き米国のGDPの約7割を占める消費は強さを保っています。特に強かった自動車を除くコアの内訳をみると青果店、ペットショップなどの小売り、医療、食品などが好調でした。
-米国 JOLTS求職件数(9月)
9月データは米南部を襲ったハリケーンの影響がありますが、求人件数は下がってきている模様。
-米国 個人消費支出物価指数(PCE)
コアが若干予想を上回りましたが基調としてはインフレが落ち着いてきたと見ています。
●気になるニュース
-住宅ローン膨張、すり減る家計 @日本
らしいです。
年収と負債を対比している意図はよくわかりませんが(CFベースで語っているのか?)、不動産は資産であり、また不動産はインフレヘッジに一定の効果があるアセットクラスとなっています。
住居用不動産に関しては意見が分かれるところですが、負債も増えているが、個人資産も増えていると解釈できます。
また記事内に以下のような記載もありました。
筆者的にはここがポイントで、これまで数十年、日本は超低金利時代でしたが、今後もそれが続くのかは誰も分かりません。
住宅価格が上がるということは、新たに住宅を買う人にとって、多くの場合、負債も大きくなる傾向があります。
また住宅価格が上がるとはインフレということなので巨視的に見れば負債に掛かる金利も相関して上昇し、支払総額は増えていく、ということは分かります。
このように考えれば負債にかかる金利上昇リスクをヘッジすることは一考の余地があるでしょう。
※この場合のリスクヘッジとは固定金利の検討
その場合、固定金利にすると買えない(支払い的にキツイ)ならば、それは自身のリスク許容度を超えた規模の資産購入意思決定になっていると思った方が良いのではないでしょうか。
※戦略的に変動金利を選んでいる場合は話が別
大事なことは「固定金利、変動金利どっちがお得?」というリターン一辺倒の視点ではなく、いかにリスクをコントロールするかという視点を持つことがアセット(資産)と向き合う上で重要になってくると思うのです。
ちなみに筆者の場合、支払額を長期的にロックし、家計支出に長期見通しを付けたかったので不動産購入をした2018年に30年固定金利(1.3%)を選択しています。
これまでの結果論としては変動金利にしていた方が明らかに金銭的には得をしていましたね。ただ、それでもいいと考えた意思決定なのと、相対視点ではなく絶対視点でみればそもそも1.3%でも超低金利ですので全く問題ありません。
■10月後半にしたこと
●決算精査
決算シーズンが開幕しました。ファクトセットによるとS&P500種指数全体としては第3四半期に7%を上回る前年同期比利益成長率を報告する可能性が高いとされていました。
10月7日週で金融セクター中心に好決算を報告していましたが、10月14日週では半導体製造装置大手ASMLがビックリするほど悪い決算報告(ガイダンスが予想の半分)をして一瞬マーケットに衝撃が走りました。
10月18日までの決算報告ではS&P500構成企業のうち79%の企業が予想EPSを上回り、5年平均の77%、10年平均の75%を上回っていました。
10月21日週は何と言ってもテスラの決算でしょう。目が覚めるような良い決算ではないが明るい内容でした。ASMLの決算で不安視されていた半導体製造装置銘柄のラムリサーチは堅調な決算内容でした。
10月25日まででS&P500構成企業の37%が2024年第3四半期の実績値を発表している。このうち75%の企業が予想EPSを上回っており、5年平均の77%を下回ったが、10年平均の75%と同水準でした。
10月28日週は大注目のマグニフィセント7の決算発表も始まっています。Google、Microsoft、meta は概ね堅調な決算かと思います。
沢山の注目決算発表があるのですが抜粋して以下個別企業の状況です。
■11月前半にやること
●決算精査
11月も筆者の持ち株やそれ以外でも重要な決算報告が予定されています。
$ALAB、$PLTR、$NVDA、$CRWD…この4つは筆者の保有銘柄なので特に注目をしています。
●新しいピアノの購入
「新しいピアノが欲しい」
筆者がこれまで38年生きてきた世界線では聞き慣れない言葉を耳にしたのもつかの間、我が家に新しいピアノが届く運びになりました。
妻「やっぱりYAMAHAかな」
俺「・・・?」
我が家では、妻、長女、次女とピアノを演奏します。
筆者はバイクのYAMAHAしか知りません。
大量消費社会、ばんざい。
■まとめ
10月を通して米国長期金利はじわりじわりと上昇傾向です。
複数の要因があると思いますが、まずは強い米国経済を示す消費関連データ(小売売上高)や雇用関連データ(JOLTS、ADP)により利下げ織込みが若干後退している点が挙げられる。次に来月5日に迫る米国大統領選挙ですが、終盤にきてトランプ氏がリードをしているという情報が目立ってきました。
トランプ氏の掲げる政策の一つに関税の強化がありますが、こちらがインフレを再燃させる懸念があるのと、トランプ氏、ハリス氏どちらになっても放漫財政になる懸念から長期金利も上方向に反応していそうです。
次に企業業績に関して。
決算発表シーズンが本格化しています。ここまでの決算内容は企業によりまちまちですが事前のアナリスト予想を超える内容の報告が過去と比較してほぼ同等、全体としてはまずまずの決算シーズン。
気になる点としてはやはり半導体製造装置大手のASMLだろう。ガイダンスが事前予想の約半分という悪い見通しを発表し株価は暴落しました。
その後、決算発表をした半導体製造大手TSMCは目の覚めるような良い決算を発表し、かたや一般向け半導体を手掛けるテキサスインスツルメンツのガイダンスはやはり悪く、半導体業界全体を俯瞰すると「AIかそれ以外か」というローランド状態なのかなと感じます。
注目のマグニフィセントセブンの決算も続々と発表されており概ね堅調。特にGoogleクラウド事業の伸びとmetaの決算が良いと思います。
株価に関して。
S&P500、NYダウ、NASDAQ各指数ともに高値圏で踏みとどまっています。なかなか押し目買いのチャンスを提供してくれません。
しかし一方、金利上昇が影響してかラッセル2000などの金利に敏感な小型中型株は苦戦しています。
全体の株価の動きを見るに、やはり今はマクロ経済指標よりも企業決算が影響を与えやすい環境なのかと感じていますので、鉄の掟としての「航路を守れ」は励行しつつも「とにかく金利。次いで業績」を胸に、この先の決算発表も要チェックです。