小説を書く歓び
私は小説を書いている。
一昨日四年かかってようやく書き上げた長編がある。
今日はその推敲を行なった。
本当は近くの山に登山に行きたかったが、猛暑のためエアコンの効いた部屋でパソコンに向かった。
この四年がかりの小説は五つめの冒険ファンタジーなのだが、書き上げた時の達成感は過去四作のようにはなかった。過去四作はいずれも結末を書く時は昼間から書き始め、翌午前二時台、三時台に書き上げたせいか真っ白になるくらい完成させたという陶酔感があった。この世になかったものをこの世に出現せしめたという産みの歓びがあった。
しかし、今回の作品には陶酔感がまったくなく、ダメな作品なのだろうかなどと思ってしまった。
しかし、今日一日読み通して、修正していったら次第にその世界観の奥行きが見えて来たので、もっと推敲すれば良い作品になると期待感が上がってきた。
書く歓びには色々な種類があるようだ。
真っ白になるまで燃え尽きる陶酔感もあれば、じっくりと推敲して徐々に完成させていく楽しみもある。
ただいずれにしろ、自分が夢中になれない作品は書く価値がないと思う。
ああ、四年の努力が形になると思うとワクワクするなぁ。