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警察官によるジョージ・フロイド殺人事件以降、アメリカは内戦状態に突入した。

アメリカ建国以来アフロアメリカンたちは日常的に理不尽な目にあってきた。少なからず命を奪われさえしてきた。2020年5月のジョージ・フロイド殺人事件に先だって、同種の事件は数限りなく起きてきた。にもかかわらずアメリカではこれまで横暴で残虐非道な警察官が罰せられたことがなかった。なぜなら警察官は組合と司法権力に護られてきたから。しかし、現代はSNSの時代であり、これによってはじめてジョージ・フロイド殺人事件は一気に世界的なイシューとなった。多くの人はこう理解した、建国以来いまに至るまでアメリカの刑事司法制度は黒人を抑圧し、黒人の人間性の抹殺に深く関与してきた。まったくそのとおりであるでしょう。


こうしてBlack Lives Matter はスローガンとなって、アメリカは内戦状態に突入した。心ある人間ならば誰だって、黒人たちの怒りに共感するでしょう。

こうしてとっくにアメリカはWASPの国ではなくなっているのみならず、いまや白人であるだけで肩身の狭い時代になった。サイコーに楽しいエンタメ映画『Barbie』の背景にさえも、この認識がある。Barbieは問いかけているのだ、どうしてオーディナリーバービーのわたしが悪者にされちゃうの??? わからない!!! わたしはみんなに夢と希望を惜しげなく振りまいてきたでしょ???




ジョージ・フロイド事件以降のアメリカの多くの州では、警察官たちの監視を強め、警察官がふるうことのできる権利を制限するようになった。そこまでは理解できます。しかし、そのうえあろうことか多くの州では警察の予算削減をはじめたのだ。これは沿岸部の民主党政権の州に顕著である。それにしてもいったいなぜ、警察の予算を削減するのだろう? この脈絡がまったく理解できない人はぼくを含めけっして少なくないでしょう。


しかもジョージ・フロイド殺人事件に先だって、2014年、カリフォルニア州は950ドル(約14万円)以下の万引き~窃盗および薬物所持を軽犯罪と見なし、実質的には取り締まらないという法律さえ通してしまった。その法案はProposition 47 (Prop 47)と呼ばれる。はやいはなしがカリフォルニア州においては950ドル以下の窃盗および薬物所持は、未成年者の喫煙・飲酒、大人の立小便同様のカテゴリーに格下げされたのだ。こんな法律が通ってしまった結果、もはやカリフォルニアで小売業はなり立たない。なぜこのような大混乱をもたらす法案をとおしてしまったのか? 左派政権の恐ろしさがここにあります。かつて1967年に「花のサンフランシスコ」と歌われたかの都市は、路上のテント生活者がひしめき、しかもかんたんに入手できる劣悪なドラッグに魅了され、虚ろな目をして人生崩壊に精を出し、都市そのものが泥棒天国でラリパッパのゲットーになっています。



陰謀論に従うならば、コロナも、Black Lives Matterもトランプ政権潰しのために投入されたのではないか、という見方がある。


他方、内陸部の多くの共和党の州では合法的に(自警団的)民兵が組織され、警察よりも強い。警察が頼りにならないのだから、民兵が組織されるのはとうぜんでしょう。アメリカは内戦状態に突入した。




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