法華経の平等性智
前にも
比喩の前提に平等性智|鈴木良実 (note.com)
で書きましたが
他の人の自我を認める
平等性智
は、他の人に対して、尊敬の心で観ると
自分の常識に捕らわれず
相手の立場で考える
ようになります。
さて、法華経は、唯識等の経典とは異なり、阿頼耶識や末那識等については、触れていません。
しかしながら、他の人を大事にする教えは、以下のようにキチンと書かれています。
まずは、有名な常不軽菩薩品第二十です。この菩薩は
会う人ごとに
「私は深くあなたを敬います。
なぜなら、あなたは菩薩道を修行し、
必ず悟りを拓いて仏になるからです。」
と合掌して拝みます
と、全ての人にある仏になる力を認め、拝んでいます。このように
他人のよさを認め尊重
する姿勢は重要です。さて法華経には、もう一つ大事な「平等性智」があります。それは
妙音菩薩品第二十四
です。これは
一切浄光荘厳国の妙音菩薩が
お釈迦様の説法する様子を見て参加する
と言う話です。ただここで大事なのは
一切浄光荘厳国の方が
私達がいる娑婆世界より
優れている
と言うことです。そこでも、その国の浄華宿王智仏は
娑婆を軽んじてはいけない
と言って送り出します。このように
自分より下と見ても軽んじない
これが本当の
平等性智
でしょう。法華経は、こうした実例できちんと教え導く、大事なお経です。