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新手法への過度な依存はダメ
Twitterの上で、気になる話があったので、思うところを書いてみます。
心理療法の効果はどの療法を使うのかはそれほど重要でない事は今までの多くの研究でわかっていますが、それをさらに裏付ける大型研究報告されました。
— 心理療法士 服部信子 in アメリカ (@NobukoHattori) April 10, 2023
他の研究では、共感や信頼感など「共通要因」が効果に差をつけるとの報告されています。
「何」でなく「どう」が大切https://t.co/H2cGg06ykF
ここでの主張は
手法でなくて個人の鍛錬した技
が大切と言うことです。
これは、心理療法の歴史を振り返ると
催眠療法の限界を見てフロイトが精神分析
精神分析に限界を感じたロジャースは来談者中心療法
と言う具合に、今までの手法の限界を感じた人々が、新しい手法を編み出し、限界を超えていきました。
しかしながら、現在の状況を見ると、多くの手法は、それぞれが洗練され、それなりの成果が、出るようになっています。こうした状況では
新しい手法でのブレークスルー
ではなく
既存手法の使いこなし
が効果を出します。
この話は、もう少し一般化できます。つまり、その分野が
発展途上なら新手法で突破
しかし
成熟段階なら使いこなす力
が決定要因となります。
これを理解せず
新手法で全て解決
と、神頼みの姿勢では、物事を成し遂げることは出来ないでしょう。
もう少し言えば
新手法が使いこなせるまでの鍛錬
現場への適合作業
の重要性も、きちんと考える必要があります。