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物理学的の考え方

現在の学問各分野で、西洋文明の産業革命の基盤となった

物理学が模範

と言う側面があります。

近代の物理学は、17世紀にガリレオが、アリストテレスの自然学に異議を唱え、ニュートンが力学を完成させます。こうした、物理学の

現実の出来事を理想化しモデル化
した世界で説明や予測を行う

手法は、他の分野の模範として、考える人が多くです。例えば、マックス・ヴェーバーの社会学には、こうした「理想モデル」の上で「因果関係を記述」という手法が使われています。

こうした、現在の物理学は

数学的手法を駆使

しています。ニュートンの力学も、主要部分は数式で記述されています。

そこで、数学的発想と物理学的発想の違いについて、明らかにしておきましょう。近代の思考法に大きな影響を与えた、デカルトの「方法序説」では

  1. 明証的に真であると認めたもの以外、決して受け入れないこと。(明証)

  2. 考える問題をできるだけ小さい部分にわけること。(分析)

  3. 最も単純なものから始めて複雑なものに達すること。(総合)

  4. 何も見落とさなかったか、全てを見直すこと。(枚挙 / 吟味)

ルネ・デカルト - Wikipedia から引用

と言う、四つの規則を示しています。この発想は、理想化した世界だけで考える数学では、旨く成立します。例えば、ユークリッドの幾何学では、自明な定義と公準からスタートし、見事な体験を築いています。

しかしながら、物理学は

現実の物事を説明

する必要があります。その場合には、上記の「明証」の条件も、満たすと言えない状況になります。例えば、力学の出発点に

慣性の法則

があります。しかしこれは、アリストテレスの自然学では

物は力を加えないと止まる

と否定されています。実際、私達の見るところ

ガソリンの切れた自動車は動かない
石を投げても失速して落ちていく

と言う風に、継続した動きの否定が多くあります。

しかしながら、現実の現象を説明するためには

慣性の法則
(摩擦など妨害のない理想条件では)
力を受けていない物体の運動は継続

を認めた方が、理論が綺麗に出来ます。

このように

現実の現象を
理想化し本質を見いだす

手法が、物理学の基本的な考えとなります。

そして、私達は

色々な学問知識の影響を
無意識的に受けて
自然現象を見ていく

ようになります。例えば

地球の自転

等を、常識として考えているでしょう。

こうした

知識が物の見方に影響

と言う面も、場合によっては、意識して考える必要があります。こうした、理想化だけで考えると、野球において

重いボールは存在しない

と発言してしまいます。実際のボールとバットの関係を見れば、重い軽いと言う感触は、はっきりあります。

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