西洋文明の進化
西洋文明を、メディアの進化で大きく、まとめてみました。
大きな流れ
0.古代ギリシャの哲学者以前
吟遊詩人などの口承での、伝達が主体で文字に書き残すことも少なかった。古代エジプトの象形文字は、特権階級しか読めない。
1.ソクラテス等の哲学思考 BC4世紀
フェニキアのアルファベットの発明は、対話を記録することを可能とした。そこで、哲学的議論が行われるようになった。プラトンの「国家」では
若い人の育成は詩人でなく哲学者が行うべき
と述べている。
2.ローマの法律 6世紀
ローマ帝国を支配するために、法律のシステムが育つ。
3.グーテンベルグ革命 15世紀
紙に対する印刷技術が普及すると、多くの本が出版されるようになる。
これで、文字情報が大衆化し、学問が普及していく。
4.ルネサンスの科学革命から産業革命 16~18世紀
科学的思考法が大学などで、体系的に教えられるようになり、その成果が産業に展開する。
5.IT技術革命 20世紀
文字情報が、ネットの上で交流できるようになり、発信者が大衆化していく。
6.スマホ革命 21世紀
個人がネットに容易に繋がるようになり、動画を含めたマルチなメディアが、個人から発信出来るようになる。また、世界中の情報に、アクセスできるようになる。
これから見えるモノ
大きな流れは
文字の情報での論理思考の普及
情報の大衆化
メディアの多様化
です。特に西洋文明の特徴である
古代ギリシャの哲学からの論理
が、限られた哲学者から、教科書や大学の力、そしてネット上の情報で、大衆に広がっていくのが見えます。
但し、スマホ革命からは
動画を含むマルチメディア
が情報伝達の中心になっていくでしょう。その世界に入り込み体験し、納得していく思考法が多くの人に使えるようになります。
マルチメディアと言えば、弘法大師空海が、唐から色々の仏具や曼荼羅を、持ち帰ったときが、マルチメディア化の大革命でした。当時の日本では、お経の内容から、仏や浄土の姿を想像していました。しかし、空海は大量の砂金を持って唐に渡り、仏具を作らせ、曼荼羅を模写させて、日本に持ち帰りました。こうした、大規模投資をして、曼荼羅などを手に入れました。
しかし、現在ではスマホやタブレットの画面で、曼荼羅を見ることが出来、その解説も出てきます。また釈迦様や観音様の姿も手に入るし、お経なども聞くことも出来ます。こうした、メディアの入手が容易になる、これで私たちの考えが変化していくのです。