神学的な「理想像」の扱い
先日の
科学知識の西田哲学的評価|鈴木良実
にある
西洋文明はイデア世界が上
西田哲学は一般者は下
について、神学的に考えます。
つまり西洋文明の神は
理想的な社会
に住みます。一方、日本の仏様は
多様な現実に存在して
仏界から地獄まで造る
力があります。また、神様も
八百万
で色々と対応して下さります。
この違いが
複雑な現実を上に描く西田哲学
と
理想像を上に描く西洋科学
に反映していると思います。
このように西洋文明では、理想化が正しいと考え
抽象化・理想化が出来た科学が進化
つまり物理学が理想
と言う価値観が出来ています。これを
物理学帝国主義
とも言います。この悪影響で
心理学や社会学まで
数値化が全て
と言う極論も出てきました。現在は、これはやり過ぎという反省から
認知心理学や社会学的想像力
等も出てきましたが、根底に
進化
と言う価値観が見え隠れします。
これを理解しないと、欧米人との議論では、どこか行き違うように思います。