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新人向け講話(案1)
そろそろ、新入社員を受け入れる準備が、始まるでしょう。
そこで今回は
成績優秀な新入社員向けの講話材料
を提供します。この話の趣旨は
学問成果だけでは仕事にならない
仕事として完成させる努力が必要
ということです。
この説得のために、20世紀政治学の古典である、マックス・ヴェーバーの「職業としての政治」脇圭平訳、岩波文庫白209-7から、引用します。
まず、この本は、第1次大戦の敗戦直後のドイツで、学生連盟に向けた公開講演です。そこには、敗戦という悲惨な状況、さらにロシアでの共産主義革命という、国家の危機に対して、ヴェーバーの学識で、解決の手掛かりを得ようとした、学生が多くいました。
彼らに対して、ヴェーバーは、以下のように突き放します。
【p7から引用】
諸君の要望でこの講演をすることになったが、私の話はいろんな意味で、きっと諸君をがっかりさせるだろうと思う。
~一部略~
どういう政治をなすべきか、つまり、どういう内容をわれわれの政治行為に盛るべきか、といった種類の問題となると、今日の講演では一切除外しなければならない。
【引用終わり】
つまり彼の学説によって、当時の政治混乱に対する
直接の薬
特効薬
を出すことはできないのです。
そして最後の締めくくりです。
【p105から引用】
政治とは、情熱と判断力の二つを駆使しながら、堅い板に力をこめてじわっじわっと穴をくり貫いていく作業である。
【引用終わり】
これは、政治だけではありません。多くの仕事では
知識に基づく判断力
実現するための情熱
を駆使し
困難の壁に
根気よく穴をあけていく
姿勢が、成功をもたらします。
こうした姿勢が、仕事に対して必要でしょう。