日米の品質管理活動の違い
日本の大学卒業生の処遇について
アメリカなどより給与が低い
と言う人がいます。この原因を考えて見ると、一つメーカーの事例で言えば
日本:大卒技術者の設計を皆でよくする
いわゆる現場力(職人)の修正アメリカ:大卒技術者が全てを見通し設計
言われたとおり作業する現場
公差の範囲に収まるように管理
となり、日本では大学卒業の技術者と、現場で経験を積んだ職人の、相互の協力での完成という発想です。そこでは
大卒技術者を特に優遇すべきか?
と言う発想になります。
この発想をもう少し深めると
日本:本質的に皆が平等の力
アメリカ:人間の力は限られている
学問の力ある人間は本質に近づく
となります。
さて、表題にありました、日米の品質管理を見ましょう。
日本:全員参加のTQC活動
アメリカ:特別スタッフの6σ(シグマ)活動
つまり日本の場合には、現場作業者などにも判る手法を使う
全員参加
で
最善の物
を作ろうとします。特に、平均的作業者にも『職人的技』を期待します。
一方、アメリカの場合は、色々な活動がありますが、GE等の6σ(シックス・シグマ)活動で考えて見ましょう。ここで、σとは『標準偏差』の意味です。つまり、統計的な処理が根底にあり
数学的処理を理解できる人
の活動です。また活動の目標は
バラツキを最小に抑える
です。つまり
目標値の範囲
での管理です。
こうした発想の根底には、上に書いた
日本人は皆の可能性を信じる
特性が大きく効いています。