おいしい野菜の見極めは?
おいしい野菜の見極めは、「氏素性・育ち・ころたて」といわれます。
「氏素性」は「品種」のこと。桃太郎トマトやブルームきゅうりのように、おいしい品種が必ずあります(栽培しづらかったりしますが、、、)。
次に「育ち」。どうやって育ったか、すなわちどういう環境で栽培されたか。適地適作という言葉もありますが、その野菜に適した土地で適切な栽培をすれば、自ずと品種本来の特徴が発揮され、おいしい野菜ができるのです。
そしてその見極めを行うのが、農家さん。同じ品種を同じ地域で作っても、作り手が違えば、味も変わってきます。
これが野菜の面白いところ。おてんとさん(太陽)という、コントロールできない相手のご機嫌を伺いながら、野菜にとって何をしてやるのが一番か、常に感じ・考え・実行する、その経験智・技が味の決め手なのです。
そこはまさに職人芸。名人の親父さんが亡くなり息子さんに代替わりしたら味が変わった、って話もよく聞くところ。地場の七飯町の農家、松本さんに「技をちゃんと継承してくださいね」っていったら、「そりゃムリだ。自分で経験して考えないと」って返されました。うーん、百姓道はやはり深いようです。
最後の「ころたて」は「食べごろ・とりたて」の略。野菜は新鮮が一番といいますが、じゃがいも、さつまいも、南瓜のようにある程度熟成した方が甘みがのっておいしいものもあります。
「じゃがいもは3度おいしくなる!」って教えてくれた農家さんもいます。トマトは、青いうちは酸味が強く、味がしっかりしますし。常温で追熟させれば酸味が抜けて、甘さだけが残ります。
どの味がいいか、食べる人の好みで、「食べ頃」が変わるともいえます。果物は、洋梨を代表に食べ頃の見極めが難しい。(ここらへんは私もまだまだ修行中です)
そして、腕のある農家さんを探し出すのが一番おいしさへの近道です。
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