ポケモンカードゲームと息子の涙
長男が年長さんだったころの最大の関心は、ポケモンのカードゲームでした。
ポケモンとは、アニメのキャラクターで、とある世界に生息している特殊な生物で、正式にはポケットモンスター。さまざまな技を持ち、その技を駆使して闘うカードゲームなのです。このカードゲーム自体は2016年で20周年を迎え、何を今さらというところではあったのですが、やり始めた長男にとっては旬のゲームでした。
やり始めの頃、ルールがまだよく分かっておらず、私と対戦するたびに負け続け、負ける度に涙を流して悔しがっていました。カードをぶちまけ、物に当り、あまりに感情をぶつけるので、「いちいち泣くならやらないよ。それとも、父が手加減した方がいい?」と聞くと、「やだ!」とくらいついてきました。
ある時、寝る前に対戦。あまりの癇癪に夜中寝言で怒る始末。女房にちょっと控えたら、と言われてしまいどうしたものかと思案の父。
次の日、どうしてもやる!、というのでまた対戦。また負けて大泣き。こりゃだめだと思い、寝るときに息子を抱きしめながらこう言い聞かせました。「泣くほど悔しがるのはいいんだよ。ただね、悔しがって終わっていたら強くなれないよ。泣いた後になんで負けたのか、どうしたら勝てるのか考えないと。いつも怒るばかりで父の言うこと聞かんけど、どうしたらよかったか、父から言ってもいい?」とゆっくり話すとぐずぐず鼻を鳴らしながら、「うん」と答えました。
そこからが違いました。ひらがなは読める長男(当時6歳)。必死に各カードに書いてある説明文を読み、頭をフル回転。攻撃ごとに相手に与える技のダメージを計算するのですが、「60足す80はいくつ?」、「30足す30足す70は?」と事あるごとに頭の中で想定した闘いのダメージ計算を質問してきました。
また、このゲーム、目先の闘いを捨てて、次の闘いに備えて時には仲間のポケモンを見捨てるというか「見切る」ことも大切です。(戦いに敗れてもポケモンはきぜつするだけで死ぬことはありません)
最初の頃、ついつい一体も負けまいとして結果負け続けていた長男。勝負をかけるポケモンと、そうでない時間稼ぎのというか、守り役のポケモンを自分なりに考え、使うカードもこちらがやられた!、と思うような絶妙なタイミングで出すように。そしてついに父の負け。
悔し涙を流せるその熱い想いに、いろいろ学ばせてもらう父なのです。
※2008年の北海道移住を機に主夫となる。子育て中に気づいたいろいろは以下でも読んでいただけます。
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