合否が一番遅く出るような大学に滑り込んだ自分としては。
この記事を読みました。
「勉強していると浮いてしまう」施設から医学部現役合格した生徒が願うこと
https://www.businessinsider.jp/post-230114
「長い目で見れば、私立大学より国公立大学のほうが学費は安いし、授業料免除の制度も手厚いのに『早くお金を貯めるために早く日程が決まる私立を』との理由から、国公立が選択肢にすら入らない子が多くいるのには矛盾を感じます。退所=就職という概念も今後変えていくべきです」
そのとおりだと思います。経済的に苦しいからこそ、国公立を選択肢に入れるべきで、選択に入れない理由が「早く日程が決まる」から私立、というのは本末転倒すぎます。
少なくとも、勉強する環境は用意してもらえた自分と同列に話をするのは大変おこがましいのですが、ちょっと自分の話を。
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自分は高校の卒業式の日に進路が決まっていませんでした。どこかの大学か(国公立狙いでも滑り止めで私立大学のどこかを確保)か、どこかの予備校に決まっているのが普通でした。
諸般の事情により、国立大学のみ。前期日程はとある地元の難関国立大学をほぼ記念受験をしないといけない成り行きになり無謀なチャレンジでしたが当然落ちました。その大学の文系学部には何年か一度に1人くらいは合格するかも、理系学部については合格者が何年前に出たっけ?というレベルの高校でしたから、客観的に見ても当然の結果です。
事実上、後期日程で受験した地方国立大学の一発勝負。落ちたら浪人。授業料がタダなら予備校生活でもかまわんという覚悟はしていて、どこの予備校が模試の成績でタダで入れてくれるのか、この年に限っては予備校間の談合(?)で、タダ特待生制度はやらないらしい、とか、そんな話を学年一の秀才くんとしていたことを思い出しました。(浪人がまずいということよりも、費用がかかるということが大問題でした。)
その一発勝負の合格通知が来たのが二十ウン年前の今日あたりでした。最後の最後まで進路の報告のない生徒の1人、だったわけです。
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自分の場合は自己責任で、こんな些細な「合否が一番遅く出るような大学に滑り込んだ」経験をしたわけですが、それゆえ「『早くお金を貯めるために早く日程が決まる私立を』との理由から、国公立が選択肢にすら入らない子が多くいる」に反応しました。
確かに、合格発表のあと慌ただしくなります。遠くの大学ならなおさらです。それでも「長い目で見れば、私立大学より国公立大学のほうが学費は安いし、授業料免除の制度も手厚い」は(以前よりも国公立大学の授業料は上がっているとは言え)絶対的に正義です。
施設の中でも、正しい選択ができるような後押しができる、そんな仕組みができてほしいと思います。