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パレットクラブ日記 第24回・伊藤弘先生のポートフォリオ講評
※パレットクラブスクール「イラストコース」(23期)の授業内容の備忘録です。過去の授業内容はこちら。
緊急事態宣言はまだ明けていないが、一足先に対面授業が復活することになった。オンライン授業にも良さはあるけれど、クラスの仲間と久々に会えるのが嬉しい。あいにくの土砂降りだったが、ウキウキと築地へ向かった。
今回の講師は、デザイン集団「グルーヴィジョンズ」代表の伊藤弘さん。若かりし頃は渋谷系の音楽ばかり聴いていた床山、ピチカート・ファイブ や Cornelius のアルバムカバーデザインは今でも覚えている。今回は、伊藤さんがポートフォリオを見てくださる。デザインのプロからいいアドバイスがいただけたら、と思う。
持参したポートフォリオ
女性に特化したイラストを1冊にまとめた。以下抜粋。
ポートフォリオで大切なこと
全体の講評を通して、伊藤さんの考えるポートフォリオに必要な事項が見えてきた。箇条書きでまとめる。
・自分がどう見て欲しいか、どんな仕事をしたいかをわかった上でポートフォリオを作ることが最も大切。「描いていて楽しい」だけではダメで、作品を通してどう社会とつながっていくつもりなのかが見えること。
・1ページ目から自信作を載せるべき。
・これも好き、あれも好き、はよくない。いらないものは外すことが大切。
・いろいろテイストがある場合は、ページや冊子を分ける。分類作業は自分を知るトレーニングになる。
・見せ方にメリハリをつけ、自分の個性を誇張して見せるといい。
・紙のポートフォリオはパラパラ見ることができ、アクセスしやすいので作った方がいい。
・テキスト情報はいらない。
・色で全体のトーンを作るといい。
床山のポートフォリオにいただいたコメントは、次の通り。
・(作り方は)基本的にはいいと思う。
・女性のイラストは敵(ライバル)が多い。戦略的に挑んだ方がいい。
・背景のない絵は使われやすい。
・まだ自分の個性が出る一歩手前という感じがする。
・全体的にフワフワした感じだが、ここ(上のイラスト)までくると突き抜けていていい。これでいくんだ、という覚悟が見える。ちょっと江口さんっぽいけど。
・器用なタイプなんだと思う。器用な人は新しいクリエイティブを作っていく上で難しくなることがある。
上にのせた新作は、まさに江口寿史さんのエッセンスを取り入れようとして描いたものだった。やっぱりプロが見るとわかるものなのね……。以前 JUN OSONさんが「ポップなものほど伝わりやすい」と言っていたことに影響を受けて、ポップさと強さ・かわいさの備わった絵を描いてみようと思っているところだ。ポートフォリオが一旦まとまった!と思っていたけれど、描けば描くほど改良の余地が見えてくる。イラストは終わりのない旅なのだと思う。
伊藤さんによると「プロとなれば、個性はひねり出すものだ」とのこと。「たくさん描け!と言われると思うが、描けばいつか個性が出てくるというわけではない」、と断言されていたのが印象に残った。確かに、何も考えずに描いているばかりでは何も変わらない。今はSNSという発表の場があることだし、絵の感触を探りつつ、戦略的に考えて描くことを目指したいと思う。
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