【小説】 小さな部屋と私 3
⒊あの子 仲間
私は小さすぎる文字を見て、ぎょっとした。
読み直しても内容は変わらない。
かわいらしくクネッと曲がった字はどこか焦りを感じさせた。
でもあの子の服可愛かったな。
お人形が着るような服。
手縫いの感じが出ていた。まさか自分で縫ったんじゃないかな。
仲間が縫ったのかな。
その仲間って家族なのかな。
もしかしたら一人なのかも。
良いなら住んで欲しいな……それは欲張りすぎか。
でも可愛いなあ。あの子。
そんなことを指輪をはめながら考えていた。
この間。約2秒。