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人魂屋1

初めまして!
SUZURANです。これから書いていく小説はもともと自己満足のために書いたものです。
駄作であっても何も言わないでください。

登場人物紹介

鈴葉 謎に包まれた女。人魂屋の女将。黒の浴衣に赤い帯。『人魂飴』というお菓子を別のお菓子と交換してあげる。子どもの姿をしている。

清水 35歳 部長。めったに怒らない。夕夏崎が故郷。ある日大事にしていた部下が敵会社のスパイで清水は命を狙われていた。

クランさん  清水の母親の双子の妹。お祭りでは毎回お好み焼き屋を担当している。


0,プロローグ


ある夕夏崎の夜
夕夏崎では祭りが行われていた。とても騒がしい雰囲気だ。どこも混んでいる。
その祭りから遠く静かなところに小さく佇んでいるテントがあった。
そのテントには目立ちそうな人魂が書かれている。上には、『人魂屋』と書かれている。
そこに一人の女の子が来た。その子は背的には4歳ほどで、顔の感じは大人っぽい。白く透き通る傷一つない肌に真っ赤な口紅をつけている。背は100㎝ほど。服は黒に白い光が入り込んでいる浴衣に真っ赤な帯。さらに黒い草履を履いている。短い髪を赤い紐でポニーテールに結んでいる。
本当なら目立つ女の子とテント。しかし皆気にしていない。まるで見えてないように。
この子は鈴葉。人魂飴というお菓子を販売している不気味な少女。
鈴葉はなにかを持ち、舐めた。
「人魂のモノ。炎は何色になるか楽しみだね」
鈴葉はそう言うとテントを包み歩き出した


⒈不満


「くそお!」
俺は清水。悔しかった。大事にしていた部下がスパイで、しかも俺の命を狙ってやがった。
今となっては許せない。もう胸がムカムカしてくる。
俺は故郷の夕夏崎に行った。朝焼け公園では祭りが行われていた。
あの味をもう一度食べてえなぁ……なんて思ってたら声がかけられた。
「なあお兄さん。なんか不満でもたまってんのか?良かったら寄ってらっしゃい。あたし、『人魂屋』がその不満を軽くしてあげるよ……」
その子を見て驚愕した。幼稚園児っぽいのだが、黒い浴衣に赤い帯。変わっている。
「えっと……」
「あそこ」
俺は引き込まれるようにそのテントに入った。中は薄暗く、見えづらかった。
たった一つだけ、上に白い炎がともっている。それはまるで人魂のようだった。
「あたしは人魂屋の女将。お客さんの不満はなんだい?」
甘い声で言われて一瞬戸惑った
「実は……」
俺は全てを話した。
「へえ。裏切りがあったんだねえ。その悩み。不満を散らしてあげようか?」
「できんのかよ!」
「ああ。そのぐらいなら。その代わり、そこにあるクッキー。譲ることだね」
俺はバックについていた非常食のクッキーを見た。こんなのでいいのか?
「じゃあこれで」
「はい。人魂飴は炎と一緒に食べてね。熱くないから。そうすると気持ちが楽になるからね。」
そういうと子供は棒に普通の飴を刺し、ふうっ。と息を吹きかけた。
するとどうだろう。あっという間に炎が付いた。俺の心情を表しているような、紫の炎が。
「ほい。人魂飴、不満味さ」
「ここで食べてもいいですか?」
「いいよ。その炎はあんたがあいつに持っている不満。さっさと浄化したいなら食べな。」
その子に言われるがままに食べてみた。
普通の飴とは違い、甘さと熱さが同時に来る。
ああ。この味は昔好きだった練り飴の味だ。俺はあっという間に全て食べきると女の子に聞いた。
「ねえ、君の名前は?」
「普通の人には教えられないさ。」
そう言ってこの女の子はポリポリ非常用クッキーを足を組みながら食べている。
「さあ、時間さ。そろそろ出ていきな。あたしに合うことはこれから出来ないけどあんたは変わったはずさ。これで仕事に行ったらいいよ。効果は同じような憂鬱になったら切れるからね。」
そう言われたから俺は出て行った。そして一目散にお好み焼き屋のクランさんに話しかける。
「クランさん。久しぶり」
「あら清水君じゃないの。お久しぶり」
「クランさん。さっきあそこに人魂屋っていうお店があった。知ってる?」
そういうとクランさんは首をかしげた。
「そんな店あったかしらね?でもここには人魂屋っていう怪奇現象があってね。あるお菓子で願いをかなえてくれるらしいよ。でも50年前の怪奇現象よ。清水君、どうしてそれを?」
俺はびっくりした。クランさんに「何でもない。じゃあ」と言うと俺は実家まで走った。
50年前だって?!確かにあの子の声は普通の人ではなかった。
だがこの力を試してみたい。明日、会社に行こう。

その後、清水は有名なバリバリサラリーマンとして名を轟かせることはこの時知らなかった。

8月25日 
清水結世 35歳 夕夏崎朝焼け公園祭りでクッキーと引き換えに人魂飴『不満味』をもらった男。



あとがき

はい。まだまだ続きます。
何話まで行くかは分かりませんが楽しみにしていてください。
wordでは5までできています。
本当に不定期ですが楽しみにしていてください。
それだはまた~

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