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第3回 退化する私

前回ハチミツレモンを作った話をしましたが、あれが思ったより苦味が強くて…また失敗か?と思っていたら、なんと!レモンの皮の苦味には、「食欲抑制効果」があることがわかりました。張り切って、毎日苦いハチミツレモンを食べているダイエッター、3bellです(^◇^;)

さて、今回は「退化する私」のお話です。

物心ついた時から、就職して家を出るまで、明治生まれの祖父と同居していた私は、いわゆる「おじいちゃんっ子」でした。小学生の頃、祖父が「肥後守」(ひごのかみ)で鉛筆を削るのを、いつも横で見ていた私は、高学年になると誰よりも上手に、カッターで鉛筆を削れるようになりました。

でも、ここ数十年、鉛筆をカッターで削るなんてことないし、そもそも鉛筆を使わなくなりました。
筆記用具といえばシャーペン?いや三色ボールペンにマーカーペン??いやいや…
iPad Airを使うようになって、ここ4、5年は、文房具屋さんにもほとんど行かなくなりました。筆記用具はApple Pencil一本で全て賄えるからです。筆記用具だけでなく定規もコンパスも、いらないし、キーボードで文字を打ち込めば、漢字を覚えていなくても、ちゃんと変換してくれます。英単語もカタカナで入れれば、正しいスペルに変換してくれるから、便利になったものです。
中学時代、毎日毎日、漢字と英単語と計算問題の練習を欠かさなかった私の脳に刻まれた皺が、近頃、次第に薄れていくのを感じます。
(ただ、鉛筆を削ってみたら今でも上手く削れたので、このスキルは消えないみたい。)

あと、痛感しているのが運転技術の衰え。ギアチェンジがオートマチックなのはもちろん、ナビに頼ってばかりいるので、まず道は覚えられません。その上、バックで駐車するときには、上から見た映像がスクリーンに出てきて、サイドミラーを見なくても、真っ直ぐに停められます。ぶつかりそうになると自動で止まるし、信号待ちでぼーっとしてると、青になったときに警告音が鳴る…新車を買ってから、確実に自分の脳の一部が使われなくなったのを実感します。

世の中が便利になればなるほど、どんどん「退化していく」私。
使うことのなくなったスキル。できたはずのことが、できなくなるのが、なんだか…なんだかなぁ、なのです。

時々、野外で火を起こして、焚き火して、メスティンでご飯炊いて食べたくなるのは、便利な世の中へのささやかな抗いと、不便に負けない昭和生まれの意地?かな^ ^

ともあれ、「不便」を知らない令和の小中学生を、いかに強くかしこくたくましく育てるか、失われつつある人間力をどうやって育むか…学校現場の悩みは尽きません。

せめて、時代に置いていかれないように、価値観をアップデートすることと、デジタル化された教育技術を身につけることに、日々もがいているところです。

次回は、2月18日です。
私にしか書けない文章を目指して、頑張ります^ ^

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