七草すずめ

記憶と感覚を砂糖漬けにして保存する|詩とエッセイと小説|一日一散文|❃mail[suzume.nanakusa@gmail.com]❃portfolio [https://4690tabacoten.wixsite.com/suzume

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マガジン

最近の記事

ただの日記(出産と企画完走と創作の話)

 最近自分のことをあまり書いていなかったので、記録がてら書いてみようと思います。ただの日記です。 妊娠・出産と創作意欲  妊娠中はびっくりするくらい創作意欲がわかなくて、キーボードに指を置いても何も打てずに静止してた。詩は頭の中のぐっちゃぐちゃをゆっくり整理して言葉にすればいいのでかろうじて書けたけど、筋立てて物語を作らなきゃいけない小説は本当に無理だった。やる気が起きないとかしんどいとかそういうのを越えてて、「あっこれはわたしのなかの創作というものが枯れたんだな」と思っ

    • なれないならない

      湖の底に沈んで泡を吐く それだけの生き物になれない 魂にひらたくコケモモジャムを塗る バターは使いものにならない 不器用に汚い絵筆のまま描く わたしの空に鳥は住めない 落としても音のならない実を落とす 電子画面に花は咲かない 雑魚たちがメインストリートで泳ぐ 真昼はひとりぼっちになれない 存在のない存在に生かされる 霊魂論はあてにならない

      • 一年間毎日投稿をして変わったこと

         2020年、節目のようなこの年に何かに挑戦しよう!と思いたったのが、ちょうど一年前。すこし考えて、それまでときどき投稿していた140字の散文を、Twitterで毎日投稿することを決意しました。  続かないかなぁとぼんやり思いつつのスタートだったので、特に宣言もせずに始めたのですが、自分でもびっくりすることに一年間毎日続けることができたようです。  せっかくなので、一年毎日投稿をして変わったこと、気付いたことをまとめておこうと思います。 1.いいねの数が気にならなくなった 

        • 水槽の魚の夢

          (泡音を聴くのに命の音が邪魔) 無機質な餌が満たすものが 少なくとも心でないことを知っていました わたしが食べたのは誰かの命 一度は血が通ったものだからこそ 生を譲り受けられるのだと信じていました (小さなバグを積み重ねてる) 世界は直方体なのだと先生は云った 地球が球だというのは××の陰謀です 本来ならば地直方体と呼ぶべきなのです 誰の耳にも届かない話をわたしは聞いていた 誰の目も見ず先生は諦めたように、底へ (水温も水質もいい理想の地) ガラスの地面はコンクリー

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        • 雑記
          7本
        • 詩集
          8本
        • 散文集
          3本
        • 掌編小説
          2本

        記事

          七草すずめの創作環境/覚え書き

          1.小説書くならポメラに限る  快適さを目指していろんなもので小説を書いてきましたが、最終的にはポメラDM200に落ち着きました。小さめのかばんを買うときの基準は、ポメラが入るか否か。それくらい生活の中心に君臨しています。電車通勤だったころは、スマホでもパソコンでもファイルを共有できるevernoteを使って車内で書いていたこともありました。でもポメラなら膝の上でかくこともできるんで……今後もし電車通勤になってもポメラだろうな。今気づいたけどこれだけ愛用してるのに名前つけて

          七草すずめの創作環境/覚え書き

          友達よりも早く結婚して、「結婚しました」って言いたかった。

           結婚ってきらきらしてるよね、うんうん、わかる。女の子の憧れだよね、いや、うん? それについて語り出したらわたしは多分とまらないぞ。だけど今しか書けないことがあるような気がするから、かまわず語ることにする。そこのあなた、聞きたいんだけど、結婚って幸せだと思う?  大きくなったらお嫁さんになりたい、とかいう人とは仲良くできないと思ってた。とか言いながらも自分に夢なんてなかったから、友達に合わせて「漫画家になりたい」とか言ってたけど。結婚にそんな憧れる要素なくない? とかって、

          友達よりも早く結婚して、「結婚しました」って言いたかった。

          文章ってそういうもんだよな、とおもう

           澄んだ詩を書きたくなるのがスピッツを聴いているときなら、銀杏BOYZ聴いてるときはなんだかわからないものをめちゃくちゃに書きなぐりたくなる。散文書くならスマホ、小説書くならポメラ、エッセイ書くならパソコンで、日記書くなら手書き。その理屈で言うとこの文章はエッセイに分類されてしまうけど、殴り書きがいちばん正確です。  おすましした文章が真心込めてつくった料理なら、殴り書きはドミノピザ? 考えて書く文章が流暢なナレーションなら殴り書きは深夜のファミレスのおしゃべり。身になんか

          文章ってそういうもんだよな、とおもう

          わたしは実は性格がわるい

           人ってどのくらい、かくしごとをして生きてるんだろう。二面性って、みんな持ってるんでしょうか。みんな心の中で、わたしは実は〇〇なんだ、って思ってるのかな。あなたは実はなんなんですか? わたしは実は、性格がわるいです。  わたしのだいすきな友達は、ひとの失敗をみてしめしめと思ったり、自分のほうがすごいと思って心のなかでにやにやしたりは、たぶんしない。でもわたしが「しないでしょう」って言うと、「いやそんなことないよ、するときもあると思うよ、たぶん」とかって言う。それを聞いてわた

          わたしは実は性格がわるい

          銀杏BOYZを聴いたら一瞬で夜の底に落ちた。

           世界一どうでもいい自分だけのはなしなので、これを読むのは自分だけでいい。銀杏BOYZを聴いたら一瞬で夜の底に落ちた。プラネタリウムみたい。詩的なことが言いたいんじゃない。声に含まれる夜の匂いと湿気。世界には自分しかいないのではないかと思う夜中の質感。それを確認したくて曲を聴きながら書いてる、それだけ。  夜はみんな眠りにつく。だから生よりかは死に近い。はやく夜をのりこえておひさまを見たいとかんがえる。でも銀杏BOYZをきいていると、そうじゃないなとおもう。夜はなまなましい

          銀杏BOYZを聴いたら一瞬で夜の底に落ちた。

          すずめが影響を受けた34作品

          「# ふぁぼ毎に自分の世界観に影響与えた作品をバラす」というタグを見つけ、つぶやいたところ、ありがたいことに34のいいねをいただきました。(ふぁぼって懐かしいね)  今回は自分を振り返ってみるつもりで、わたしの世界に影響したものを探してみたいと思います。 1.スピッツ 草野さんの書く歌詞は多分、わたしが表現活動をしたいと思うこと、そのものの種になっています。言葉にこんなにも揺さぶられることがあるんだと知って衝撃だった、それも、こんなに短い言葉で。何度もノートに書きとりまし

          すずめが影響を受けた34作品

          朗読してほしいな、というお願い

           文章書くのだいすき。七草すずめです。  2月から、珠白だんごさんの企画「Today’s Cocktail」に台詞原案で参加させてもらっています。今までは文字書きさんとばかり交流をしていたのですが、この企画のおかげで声の活動をしている方と繋がることができました。とてもうれしく思っています。  わたしも以前、しゃべったり、うたったりするのがとても好きでした。今でも自分で書いたものを朗読したり、ときどきツイキャスでしゃべってみたりしています。でも、自分で自分の書いたものを読ん

          朗読してほしいな、というお願い

          七草すずめ/2月の毎日散文

           2020年2月1日から2月29日にツイッターに載せた散文です。すべて画像なので、「もっと見る」で開いてご覧ください。 2月1日 2月2日 2月3日 2月4日 2月5日 2月6日 2月7日 2月8日 2月9日 2月10日 2月11日 2月12日 2月13日 2月14日 2月15日 2月16日 2月17日 2月18日 2月19日 2月20日 2月21日 2月22日 2月23日 2月24日

          七草すずめ/2月の毎日散文

          七草すずめ/1月の毎日散文

           2020年1月1日から1月31日にツイッターに載せた散文です。すべて画像なので、「もっと見る」で開いてご覧ください。 1月1日 1月2日 1月3日 1月4日 1月5日 1月6日 1月7日 1月8日 1月9日 1月10日 1月11日 1月12日 1月13日 1月14日 1月15日 1月16日 1月17日 1月18日 1月19日 1月20日 1月21日 1月22日 1月23日 1月24

          七草すずめ/1月の毎日散文

          みそか

          風がびゅうと吹いたのは、 最後に残ったいいことも悪いことも、 みんなきれいにするため、だったらいいな。 温度のあるあかりも、冷えたひかりも、 ひとしく眠りにつけることを願うよ。 この夜を彩るメロディをうたえば、 知らないあの子とも、 うまれてはじめて声がそろう。 さあ、つなぎ目を飛び越えようよ。

          じぶんも知らないじぶんのしょうかい

           自己紹介なんてのは、自分のことをよく知っていないとできない。  わたしはわたしとして生まれてからもう何十年もたつのに、自分のことを全部しっているわけではない。好きなものや苦手なものぐらいはわかるけど、この歳になって今さら「わたしってこういう人に惹かれるんだ」「わたしの思考ってこういうふうに偏っているなあ」なんて気付くこともたくさんある。それなのに、わたし、こういう人なんです。こういうこと考えて生きています。なんて書いても、ぜんぶ作り物になってしまう気がする。  でも、自

          じぶんも知らないじぶんのしょうかい

          はねあつめ

          窓辺にならんだとりの羽 いけない予感にぶるり震える 美しいことは否定しないけれど 満たされていた自分が不気味で 思えばあれもそうでした 切り落とした爪を捨てられずに 繊月を拾っただけだと言い訳し 引き出しの奥に宇宙を生んだ わたしはそういうやつなのです キャラメルについてたおまけたちも 使う予定なんてない兎のフィギュアも 手元においては満たされていた その理屈でいえばわたしは 今すぐ地球上の花たちを ワンルーム埋め尽くすこともいとわずに かき集め飾らなければいけない

          はねあつめ