怖えよ、ジャッキー:映画評「復讐者」
映画館で予告編を見て、
「観たいな」
と思ったんですが、結局公開では見ず、iTunesにて。
The FOREIGNER 復讐者
ロンドンで食堂を経営する中国人の娘がアイルランド・テロに巻き込まれて死亡。
その犯人を求めて、中国人は元アイルランド過激派の副首相に接触するが、相手にしてもらえない。
しかしながら実はこの中国人は凄腕の元・特殊工作員で…
という話。
ま、「なーめてーたー」ストーリーですねw。
この中国人をジャッキー・チェンが演じ、副首相をピアーズ・ブロスナン、監督を「ゴールデン・アイ」のマーティン・キャンベルがやってます。
こういう話、面白いのは面白い。
ジャッキー・チェンは「陽気な笑顔」を封印し、家族を亡くした悲嘆の演技と、「復讐者」としての厳しい表情で迫ってきます。
結構、「怖い」んですよね。ジャッキー・チェンの無表情。
ただまあ、個人的にはもうちょっとスッキリさせて欲しかったかぁ。
ジャッキーについてはリアルなアクションをやってますが、もうちょい「無双」で行った方が「なーめてーたー」感が出たんじゃないか、と。(イコライザーのデンゼル・ワシントン」のように)
ストーリー的にはアイルランド・サイドの方が複雑すぎる。
プロズナンはある種の「仕掛け」をイギリス政府にかけてるんですが、それを仲間に悪用され、身内にも裏切られ…って感じになります。このどんでん返し的な関係が、ジャッキーの「敵」としての立ち位置を微妙な感じにしちゃってるんですよね。
正直、ここはもっと「悪役」然としたほうが、全体としての構成はスッキリして、楽しめる映画になったと思います。
でもまあ、全体としては楽しめるっちゃぁ楽しめます。
ジャッキー・チェン/ピアーズ・ブロスナンの共演というのは、なかなか「絵」として新鮮なものもありますし。
この手の映画好きなら、観ておいて損はないかと。
傑作とかじゃないですけどねw。