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東洋医学の生薬まとめ #2 清熱薬
清熱薬は,主に裏熱を清解する。
生薬リスト
ー清熱瀉火薬
気分熱盛(高熱,口渇,意識障害など)に対し,気分の熱邪を清泄することで作用する。
石膏/寒水石/知母/山梔子/天花粉/芦根/竹葉/蓮心/茶葉/猪胆汁
・石膏:大寒性で,清熱作用が強い。含水硫酸カルシウム鉱石を主な基原とする。「麻杏甘石湯」「竹葉石膏湯」
・山梔子:熱邪による症状に幅広く用いられる。基原はクチナシの果実。「梔子柏皮湯」「清上防風湯」
ー清熱明目薬
肝火亢盛(目の充血,角膜混濁など)に対して,清肝火・退目翳として作用する。
夏枯草/決明子/青葙子/密蒙花/木賊/谷精草/夜明砂/熊胆
・決明子:便秘に効果があるほか,目の充血など眼科で用いられる。
ー清熱涼血薬
血熱妄行の出血,温熱病の熱入営血(高熱,意識障害など)に用いる。
生地黄/牡丹皮/赤芍/紫草/犀角/白頭翁/茅根
・牡丹皮,赤芍:清熱作用のほかに血行を良くする効果があり,婦人科で用いられる。「大黄牡丹皮湯」「桂枝茯苓丸」
ー清熱燥湿薬
性味は苦寒が多く,湿熱内薀・湿邪化熱に適する。
黄芩/黄連/黄柏/竜胆草/苦参/白鮮皮/秦皮/馬尾連
・黄芩,黄連,黄柏:清熱薬の代表的なもの。ベルべリンをはじめとしたアルカロイドにより,非常に苦い。「黄連解毒湯」「三黄瀉心湯」
ー清熱解毒薬
清火熱・消腫毒の効能をもち,火熱壅盛の発赤や腫脹などに適する。
金銀花/忍冬藤/連翹/野菊花/紫花地丁/蒲公英/大青葉/板藍根/敗醤草/魚腥草/紅藤/射干/馬勃/山豆根/青果/白蘞/漏芦/貫衆/土茯苓/蚤休/拳参/馬歯莧/穿心蓮/半枝蓮/鴨跖草/白花蛇舌草/山慈菇/鴉胆子
・金銀花:炎症性疾患,特に喉の腫れによく用いられる。「銀翹散」
・魚腥草(十薬):ドクダミを基原とする。皮膚科疾患や泌尿器疾患に用いられる。
ー清熱虚熱薬
寒涼の性質をもち,陰虚の骨蒸潮熱などに適する。
青蒿/白薇/銀柴胡/地骨皮/胡黄連/十大功労/葎草
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