東洋医学の方剤#4 清熱剤
重要な方剤
白虎湯/清営湯/黄連解毒湯/三黄瀉心湯/竜胆瀉肝湯/青蒿鼈甲湯
清気分熱剤
・白虎湯
肺胃熱盛で津液が損傷しているところを,辛寒清熱と甘寒生津(石膏,知母,粳米,甘草)により清熱生津する。人参を加えた白虎加人参湯がよく用いられる。
→派生
白虎加人参湯/葱豉白虎湯/白虎合黄連解毒湯/柴胡白虎湯/白虎承気湯/鎮逆白虎湯/銀翹白虎湯/化斑湯/新加玉女煎/犀羚白虎湯
→附方
白虎加桂枝湯/白虎加蒼朮湯/白虎加人参以山薬代粳米湯/仙露湯
・竹葉石膏湯
→附方
桔梗石膏/寒解湯
・梔子豉湯
→派生
梔子甘草豉湯/梔子生姜豉湯/梔子厚朴湯/梔子乾姜湯/枳実梔子豉湯
清営涼血剤
・清営湯
熱傷営陰に対する方剤で,犀角を主として,黄連により清心を強める。営陰の滋潤は生地黄を中心に,麦門冬,玄参,丹参が行う。金銀花,連翹,竹葉は透熱転気にはたらく。
→附方
清宮湯
・犀角地黄湯
→附方
桃仁承気湯/神犀丹/犀地清絡湯
清熱解毒剤
・黄連解毒湯
瀉熱解毒の基本方剤である。黄連は中焦の,黄芩は上焦の,黄柏は下焦の火を瀉する。山梔子は三焦の火を下す。
→附方
温清飲/柴胡清肝湯/荊芥連翹湯
・涼膈散
→附方
清上防風湯
普済消毒飲
→附方
普済消毒飲去升麻柴胡黄芩黄連方
気血両清剤
・清瘟敗毒飲
→附方
化斑湯
・消斑青黛飲
清臓腑熱剤
・三黄瀉心湯
実熱火毒に対して,黄芩は上焦の,黄連は中焦の,大黄は下焦の火を瀉する。
→派生
大黄黄連瀉心湯/附子瀉心湯
→附方
交泰丸
・導赤散
→派生
導赤清心散
・清心蓮子飲
・清胃散
→附方
牙仙丹
・瀉黄散
・玉女煎
・瀉白散
→附方
辛夷清肺湯
・左金丸
→附方
戊己丸/香連丸
・瀉青丸
→附方
咳血方
・竜胆瀉肝湯
肝胆実火と下焦湿熱に対する方剤である。竜胆が主で,黄芩と山梔子が補助する。沢瀉,木通,車前子は清熱利湿にはたらく。柴胡は諸薬を肝胆経に引導する。生地黄と当帰は滋陰養血,甘草は調和諸薬にはたらく。
・当帰竜薈丸
・石決明散
・芍薬湯
→附方
駐車丸/地蝓丸/乙字湯
・黄芩湯
→附方
黄連黄芩湯
・白頭爺湯
→附方
白頭爺加甘草阿膠湯/加味白頭爺湯
清虚熱剤
・青蒿鼈甲湯
温病後期,邪伏陰分に対して用いられる。鼈甲と青蒿を主に,滋陰と透熱を組み合わせる方剤である
→附方
秦艽鼈甲湯/滋陰降火湯
・清骨散
・当帰六黄湯
→附方
黄連阿膠湯
・滋腎丸
→附方
封髄丹
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