書記が哲学やるだけ#16 新カント派,19世紀の実存主義
問題
解説
(1)誤り:ヘルマン・ロッツェ(Hermann Lotze 1817年5月21日 – 1881年7月1日)は,ドイツの哲学者であり,『Mikrokosmus』などの著作では自然科学と観念論を合目することで目的論的観念論を定義した。
エドゥアルト・フォン・ハルトマン (Karl Robert Eduard von Hartmann, 1842年2月23日-1906年6月5日)は,ドイツの哲学者であり,『無意識の哲学』などの著作で,ヘーゲルから形而上学的理念を,ショーペンハウアーから盲目的意志をとって総合し,自身の哲学の立場を「無意識者」として掲げた。
(2)誤り:新カント派(Neukantianismus)は,1870年代から1920年代にドイツで興ったカント的な認識論復興運動およびその学派であり,大きくマールブルク学派と西南ドイツ学派(バーデン学派)に分けられる。
ヘルマン・コーエン(Hermann Cohen,1842年7月4日 - 1918年4月4日)は,新カント派マールブルク学派の創設者の1人として知られるドイツのユダヤ人哲学者であり,カントの注釈書『カントの経験の理論』『カントの倫理学の基礎付け』『カントの美学の基礎付け』などで知られる。
ヴィルヘルム・ヴィンデルバント(Wilhelm Windelband,1848年5月11日 - 1915年10月22日)は,西南ドイツ学派を代表するドイツの哲学者であり,自然科学と文化科学の間の線引き問題などに業績がある。
(3)誤り:アルトゥール・ショーペンハウアー(Arthur Schopenhauer,1788年2月22日 - 1860年9月21日)は,ドイツの哲学者であり,『意志と表象としての世界』では,根拠の原理により生み出された表象から出発し,時間・空間・因果性の3つの形式を通して世界は主観により客観として表象されることを示した。
セーレン・オービュ・キェルケゴール(Søren Aabye Kierkegaard,1813年5月5日 - 1855年11月11日)は,実存主義の創始者とされるデンマークの哲学者・思想家であり,『死に至る病』ではヘーゲルをはじめとした近代の理性主義を批判した。
(4)正しい:ヴィルヘルム・クリスティアン・ルートヴィヒ・ディルタイ(Wilhelm Christian Ludwig Dilthey, 1833年11月19日 - 1911年10月1日)は,ドイツの哲学者・心理学者・思想史家であり,歴史主義の影響の下で自然科学と解釈学(精神科学,人文科学)を対置させ,現代の解釈学的哲学の基礎を作った。
(5)正しい:フリードリヒ・ヴィルヘルム・ニーチェ(Friedrich Wilhelm Nietzsche, 1844年10月15日 - 1900年8月25日)は,ドイツ・プロイセン王国出身の思想家・古典文献学者であり,実存主義の代表的な思想家の一人として知られる。『ツァラトゥストラはこう語った』では,ディオニュソス概念のツァラトゥストラへの結実,永劫回帰の思想の本格的な展開が見られる。
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